[ISSCC 2007プレビュー]CMOSのミリ波応用が本格化
2007年2月11日〜15日に開催される「ISSCC 2007」。RF分野では、60GHzを超えるミリ波帯を扱うSi(シリコン)CMOSチップの発表が相次ぐ。CMOS技術の適用範囲はこれまで、数GHzを超える領域を中心としており、ミリ波帯では要素回路の実現程度にとどまっていた。ISSCC 2007では、受信チップや送受信回路を集積したトランシーバ・チップが登場する。いずれも、デジタル・チップの製造に向けた汎用のCMOS技術を使って実現した。「CMOS技術のミリ波応用が、一気に現実味を帯びてきた」(ISSCC 2007の日本委員でアナログ/RF分野を担当する日立製作所の田中聡氏)。
米University of California, Los Angelsは、90nmのCMOS技術を適用したヘテロダイン方式の受信チップを発表する(講演番号は10.1)。49G〜53GHzにおいて、6.9〜8.3dBの雑音指数(NF)を達成したという。消費電力は80mWである。米University of California, Berkeleyと米SiBEAM社は共同で、130nm CMOS技術を適用した60GHz帯向け受信チップを発表する(講演番号10.2)。集積した直交変調器の特性は、変換利得が11.8dB、NFが10.4dB、入力の1dB圧縮ポイント(P1dB)が-15.8dBm。電源電圧は1.2V、消費電流は64mAである。
台湾のNational Taiwan Universityは130nm CMOS技術を適用した60GHz帯の送受信(トランシーバ)チップを発表する(講演番号は10.3)。VCOや直交変調器、バッファ・アンプ、アンテナ・スイッチ、低雑音アンプ(LNA)、検波器などを集積した。変換利得は4.5dBが得られている。4Gビット/秒の変調帯域幅を97.9mWの消費電力で実現できるという。
(薩川格広:EE Times Japan)
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