サムスン社がサンディスク社の買収から手を引く、58億米ドルの買収提案を撤回

 韓国Samsung Electronics(サムスン電子)社は、戦略を大きく転換し、米SanDisk(サンディスク)社に対する買収提案を撤回した。Samsung社は2008年9月に、SanDisk社に対して1株当たり26米ドルの現金による買収を提案していると発表していた。SanDisk社の発行済み株式は約2億2500万株で、買収総額は58億米ドルに達する見込みだった。

SanDisk社はこの買収提案を拒否していた。しかし結局は、Samsung社側が手を引く格好になった。SanDisk社自体も、NAND型フラッシュ・メモリー製造工場の共同運営に関して東芝との提携契約を更新しており、Samsung社の買収提案が実を結ぶ可能性が低くなっていた。

SanDisk社と東芝は2008年10月20日に、両社が共同出資して三重県四日市市で運営している製造合弁会社について、生産設備の一部を東芝が買い取ることに基本合意し、法的拘束力のない覚書を締結したと発表している。

SanDisk社は、損失の拡大やメモリー市場の冷え込みの中で、キャッシュの増強策を探っていた。同社は今回の東芝への製造設備売却で、キャッシュを手にするとともに、製造設備のリース費用を約10億米ドル削減できると見込んでいる。一方で東芝は、NANDフラッシュ・メモリーの生産を増強する考えだ。

SanDisk社の2008年第3四半期の決算報告によれば、同四半期の売上高は8億2100万米ドルで、前年(2007年)同期比で21%減少した。純損失は1億5500万米ドルで、希薄化後1株当たり0.69ドルの損失に相当する。前年同期は、GAAPに基づく純利益が8500万米ドルで、希薄化後1株当たり0.36米ドルの利益を上げていた。

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