【エンジニア給与/意識調査】日本の平均年収758万円で横ばい、米国は1220万円へ増加

図1 日本と米国のエンジニアの比較

図2 日米のエンジニアの過去1年間の給与の増減

図3 日本のエンジニアの転職意向

 EE Times Japanが米国EE Times編集部と共同で毎年実施している「エレクトロニクス・エンジニア給与/意識調査」の結果が、このほどまとまった。

まず平均年収を見ると、日本のエンジニアは758万円で昨年調査と比べて6万円しか増えていない。これに対して、米国のエンジニアは11万4000米ドルと昨年よりも約5000米ドル増えている(図1)。調査を実施した2008年9月時点の為替レート(1米ドル=107円)で換算すると、1220万円に相当する。平均年齢が日本よりも2歳以上高いとはいえ、米国のエンジニアの待遇が日本よりも恵まれている状況は相変わらずだ。

給与が増え続ける米国のエンジニア
その大きな要因の1つは、毎年の給与の増減にある。図2を見れば分かるように、この1年でも米国のエレクトロニクス・エンジニアの74%、つまり4人のうち3人は給与が増えている。給与が減ったのは、わずか2%にすぎない。過去の本調査でも同様の傾向が続いており、米国のエンジニアの平均年収は毎年5000米ドルのペースで上昇している(昨年(2007年)の調査結果はEE Times Japan、2007年11月号、pp.123~128に掲載)。

米国のエレクトロニクス業界が伸び悩んでも、優秀なエンジニアは着実に収入を増やしている。ただし、このところの深刻な米国経済の落ち込みによって、今後の給与に影響が出ないのか、来年の調査結果に注目したい。

こうした状況に対して日本では、過去1年間に給与が増えたエンジニアは36%にとどまり、およそ3人に1人という低い水準である。逆に減った人も23%に上る。昨年の調査結果と比べても、給与が増えた人の割合が2ポイント下がり、減った人の割合が3ポイント上がっている。平均年収も過去3年間にわたって750万円台のまま変わっていない。

日本で給与が増えていないのはエレクトロニクス・エンジニアに限ったことではないが、このままでは米国との差が開く一方である。米国企業のように突然の人員削減などが実施されることは少ないため、雇用の安定度の違いを考えれば致し方ない面もある。とはいえ、エンジニアの流動性を高める要因になっていることは間違いない。

日本のエンジニア44%が転職を経験

エンジニアの転職事情も日本と米国では大きく異なる。米国のエンジニアは80%が転職を経験しており、転職回数も平均で3回以上ある。転職によってキャリアアップを図り、それに伴って給与が増えていく。ハイリスク・ハイリターン型といえるかもしれない。

一方、日本のエンジニアは44%が転職を経験している。この比率は毎年少しずつだが高くなっている。ようやく日本でも転職に対するマイナス・イメージがなくなってきたことから、今後さらに転職するエンジニアは増えていくだろう。

現時点での転職意向について日本のエンジニアに聞いた結果が図3である。「すぐにでも転職したい」と回答した人は8%で、「近いうち(2~3年以内)に転職したい」が13%だった。両者を合わせて、具体的に転職を考えているエンジニアが2割強いる。さらに「当面は転職しないが、いずれ考えたい」との回答が4割強ある。逆に「将来も転職することはない」あるいは「転職について考えたことはない」と回答した人が4割近くいる。

今年の「エレクトロニクス・エンジニア給与/意識調査」は、EE Times Japanと米国EE Timesの読者を対象に、ウェブ・サイトを使って2008年9月3~24日に実施したもので、日本で1420人、米国で1158人から回答を得た。速報結果はEE Times Japanの2008年11月号(11月14日発行)、詳しい調査結果は同12月号(12月12日発行)に掲載する予定である。

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