【ライティング・フェア2009】パナソニック電工が340品種のLED照明器具を投入、照明用有機ELパネルも展示

図1 LED照明は補助照明から主照明へと市場を広げていく

図2 棚下用LED薄型ダウンライト
埋め込み高を25mmに抑えた。

図3 パナソニック電工のLED事業計画

図4 パナソニック電工が展示した白色有機ELパネル
上部に多数展示した50mm角のほか、下部左と中央の80mm角パネルと下部右の演色性を高めた80mm角パネルの3種類を見せた。

図5 演色性を高めたRa94の白色有機ELパネル
輝度は3000cd/m2である。

図6 白色LED素子と白色有機ELパネルの変換効率
有機ELパネルはLED素子に2~3年遅れて追従している。

 パナソニック電工は、2009年3月3~6日に東京ビッグサイトで開催された照明関係の展示会「ライティング・フェア 2009」において、LED照明、有機EL照明関連の器具を出展するとともに、LED照明に関する戦略を発表した。

白色LED素子の発光効率向上は目覚ましく、高効率の品種では100lm/Wを超え、2011~2012年には150lm/Wに達する見込みである。これにより白色LED素子を組み込んだ器具効率においてもインバータ照明器具(蛍光灯)を上回る見込みだ(図1)。このような動きを受け、同社は住宅、店舗、屋外、防災などの用途に向け、あらゆる照明器具をLED照明「EVERLEDS」シリーズで置き換えることをもくろむ。まず住宅向けに130品種、非住宅向けに210品種(うち店舗向け110品番)の新製品を2009年4月から順次発売する。これにより同社が供給するLED照明器具は既存の製品と合せて750品種に達するという。例えば住宅向けは60W白熱灯相当のLEDダウンライトや同LEDポーチライト、スポットライトなどからなる。新製品のうち、最も発光効率の高い器具では発光効率が71.7lm/Wに達する。

今回の製品では住宅向けの品種が最も多いが、最大の市場は住宅向けではなく店舗向けだという。「住宅向けと非住宅向けの売上高の比率は現在4:6であり、今後も変わらない」(取締役照明事業本部長を務める松蔭邦彰氏)。店舗では商品が主役であり、照明器具に割けるスペースが少ない。このため、例えば本体15mm厚、埋め込み高25mmの「棚下用薄型ダウンライト」(図2)を製品化した。「LED照明は非日常的な、いままで体感したことのない光の質を与える。LEDはコンパクトでさまざまな色が出せる。このような意味で店舗には非常に早く採用が始まると考えている」(同氏)。

同社は「国内LED照明市場の過半数のシェアを占めている」(同氏)。今後のLED事業の販売目標は、2010年に国内100億円、海外50億円、2012年には国内200億円、海外100億円である。同社の照明事業に占めるLED事業の比率は2012年に10%以上まで高まるとした(図3)。

白色有機EL関連では、3種類の素子を展示した(図4)。50mm角のパネルと80mm角のパネル、さらに演色性をRa82からRa94まで高めた80mm角のパネルである(図5)。演色性を高めたパネルは、出光興産、タツモとともに新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託を受けたプロジェクト「有機発光機構を用いた高効率照明技術の開発」の成果である。

白色有機ELパネルの発光効率は現時点で白色LED素子に大きく劣る(図6)。同社はそれでも白色有機ELパネルを開発する理由として、薄さを生かした応用商品に向くことと、今後の製造プロセス技術の進展を挙げた。例えば厚さ1mmの器具は白色LEDでは実現が困難であり、平面状の器具は現在、多数の白色LED素子と導光板の組み合わせで実現している。このため、部品点数が少ない白色有機ELパネルに優位性があるとした。製造プロセス技術については、印刷技術を用いることで、大面積を低価格で製造できる見込みがあるとした。面光源はいずれ白色有機ELパネルが担い、点光源は白色LED素子というすみ分けが生じるという。

2年後には、白色有機ELパネルが発光効率や輝度をあまり重視しない補助照明として利用されるようになり、2013年には同社の白色有機ELパネルが寿命4万時間を達成する予定だとした。2015年以降は主照明としても使われるようになるという。

【関連記事】
【ライティング・フェア 2009】ウシオライティング、14mm角の基板上に327個のLED素子を集積
【ライティング・フェア 2009】ローム、厚さ0.3mmの有機EL照明用パネルを展示
【ライティング・フェア 2009】太陽電池パネルとLEDを組み合わせる


PR