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» 2011年04月19日 15時49分 UPDATE

センシング技術:ソフトウェアから新規な入力機器を使いやすくする、業界団体が標準API策定へ

各種のセンサーを組み合わせて使うアプリケーションソフトウェアが広く普及するには、ソフトウェアの移植が容易でなければならない。Kronos Groupは各種のセンサーを統合的に利用できるAPIの策定を目指して、ワーキンググループ「StreamInput」を立ち上げた。12カ月以内にAPIを公開する。

[Nicolas Mokhoff,EE Times]

 オープンAPIの策定を目指す業界団体「Khronos Group」は2011年4月、高性能入力デバイス向けのオープンなAPIの標準規格を策定するワーキンググループ「StreamInput」の結成を発表した。深度センサー付きカメラやモーショントラッキングセンサー、タッチスクリーン、触覚デバイスなどが適用範囲だ。

 StreamInputの目的はクロスプラットフォームAPIを推進することだ。さらに、機器ごとに異なる低水準なAPIの他、各機器にまたがった高水準な入力APIの実現を目指す。Khronos Groupは新しいAPIによって、移植しやすいアプリケーションソフトウェアの開発を容易にし、センサーやデバイスメーカーによる革新的な製品開発を支援したい考えだ。

 新しいAPIは、次世代センサーと同時に、従来型のキーボードやマウス、トラックパッド、ジョイスティックといった入力デバイスを扱う汎用フレームワークに対応する。

 同APIを使うとシステム全体でセンサーの同期を取ることができ、拡張現実(AR:Augmented Reality)などを実現する高性能マルチセンサーアプリケーションなどの開発に役立つ。今後開発されるであろう新規な入力デバイスを追加する機能も提供する。

 TransGamingの創設者でありCTOを務めるガブリエル・ステイト(Gavriel State)氏は、発表資料の中で「より多くの企業がStreamInputに参加し、長期にわたって使われる標準規格の策定に協力してくれることを期待している。さまざまな機器や市場セグメントで広く採用されることが目的だ」と述べている。TransGamingはゲームアプリケーションの移植に特化したカナダの企業であり、StreamInputの初代議長を務める。

 NVIDIAのモバイルコンテンツ部門担当バイスプレジデントで、Khronos Groupのプレジデントを務めるニール・トレベット(Neil Trevett)氏は、「市場が先進的なセンサー機器を採用するかどうかは堅牢な入力APIが利用できるかどうかで決まる。このようなAPIがあれば開発者はソフトウェアをたやすく移植できるようになり、各種の入力機器やセンサーを統合して利用できる。複数の機器を使っていることをユーザーに意識させないためには、複数のセンサーの同期を取りつつ処理を進めなければならない。ARのような高度なアプリケーションソフトウェアにはこのような取り組みが必要である。StreamInputの取り組みが進めば、可能になる」と語っている。

 StreamInputは、ロイヤルティーフリーの標準規格を12カ月以内に公開することを目指す。

 Khronos Groupは、幅広いプラットフォームや機器におけるパラレルコンピューティングやグラフィックス処理、ダイナミックメディアに向けたオープンな規格の策定に取り組む業界団体である。

 StreamInputは、標準規格の策定に協力できる企業を募っている。詳しい情報はKhronos GroupのWebサイトで閲覧できる。

【翻訳:滝本麻貴、編集:EE Times Japan】

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