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» 2011年10月06日 17時43分 UPDATE

CEATEC 2011:送電モジュールに電力変換回路を内蔵、パイオニアがEV用非接触充電システムの改良品を開発

パイオニアは、広さの限られている駐車スペースに設置しやすいように、送電モジュールに電力変換回路と無線通信機能を一体化したEV/PHEV向け非接触充電システムを開発した。パナソニックも、IHクッキングヒーターの技術を活用したシステムを開発中だ。

[朴尚洙,EE Times Japan]

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 パイオニアは、「CEATEC JAPAN 2011」(2011年10月4日〜8日、幕張メッセ)において、電気自動車(EV)/プラグインハイブリッド車(PHEV)向けの非接触充電システムの改良品を展示した。

 同社が昨年の「CEATEC JAPAN 2010」で出展したEV/PHEV向け非接触充電システムは、充電の制御や電力変換を行う充電スタンドと、EVやPHEVに電力を送る送電モジュールに分かれていた。今回展示した改良品は、充電スタンドに内蔵されていたDC-DCコンバータやインバータなどの電力変換回路と無線通信機能を送電モジュールに一体化した(図1)。これにより、「広さの限られている駐車スペースに設置しやすくなる」(パイオニア)という。改良品の送電モジュールのサイズは1150mm×800mm×80mm。

図1 パイオニアのEV/PHEV向け非接触充電システムの展示 図1 パイオニアのEV/PHEV向け非接触充電システムの展示 下側にあるのが電力変換回路と無線通信機能を内蔵した送電モジュールである。右上にあるドアホンは、充電の入力インタフェースとして利用することができる。

 送電モジュールの無線通信機能は通信方式にIEEE802.11nを用いている。同じく無線通信機能を組み込んだEV/PHEVの受電モジュールと接続することにより充電制御を行う。このほかにも、家庭内のさまざまな機器と無線通信で接続することが可能になる。例えば、昨年の展示で充電スタンドの液晶ディスプレイやボタンを用いていた充電制御の入力インタフェースを、無線通信機能を持つドアホンやタブレット端末で代替することができる。展示では、アイホンのドアホンや、タブレット端末に組み込んだアプリで充電を制御するデモンストレーションを行っていた。

 なお、非接触充電システムの方式が電磁誘導方式である点、出力電力が定格3kW、定格力率が0.95以上である点は昨年と同じである。総合伝送効率は、送電モジュール‐充電モジュール間の位置のズレが100mm以内のときに85%以上を確保した。

 パイオニアは、EV/PHEV向け非接触充電システムの商品化について、「数年後を目処に進めている」としている。

 パナソニックは、同社がEV向けに展開している製品/技術を紹介するコーナーの中で、EV/PHEV向けの非接触充電システムを開発していることを明らかにした(図2)。

EV向けに展開している製品/技術を紹介するコーナーEV/PHEV向け非接触充電システムに関する説明パネル 図2 EV向けに展開している製品/技術を紹介するコーナー(左)とEV/PHEV向け非接触充電システムに関する説明パネル 左の写真の赤線で囲んだ部分に非接触充電システムが組み込まれている。右側の写真はその説明パネルである。

 技術のベースとなっているのは、IHクッキングヒーターである。パナソニックによれば、「電磁誘導方式を用いるEV/PHEV向け非接触充電システムとIHクッキングヒーターの電磁誘導加熱機能には、電磁誘導という技術だけでなく、出力電力の点でも技術的共通性がある」という。実際に、EV/PHEV向け非接触充電システムの開発を担当しているという説明員は、同社のホームアプライアンス社所属の技術者だった。

 同社が試作した非接触充電システムは、出力電力が定格3kW。送電モジュール‐充電モジュール間の距離が100mm以内のときの総合伝送効率は80%以上となっている。

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