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Motorola Solutions、企業向けのタブレット端末を発表ビジネスニュース

企業向けに、Androidを搭載したタブレット端末が登場した。アクセサリも豊富で、さまざまな業務用アプリに対応するなど、企業ユーザーが使いやすい工夫が施されている。

» 2011年10月12日 13時00分 公開
[R. Colin Johnson,EE Times]

 Motorola Solutionsは、企業向けに、タッチスクリーンを搭載した「Android」対応のタブレット端末「ET1」を発表した。同社は、プッシュツートーク(push-to-talk)方式の無線端末や耐久性の高い無線端末を手掛けており、消防隊や救急隊の初動要員、倉庫の管理者、店頭の販売員などを対象に製品を提供している。

 今回発表したET1は、同社の無線端末ファミリの製品として発表された。消防士が周囲の状況を確認したり、バイヤーがサプライチェーン全体を可視化したりするといった用途が挙げられる。その他、販売員が在庫評価や製品機能を表示したり、バーコートやクレジットカードを読み取ったりすることもできるという。

 Motorola Solutionsのモバイルコンピューティング部門でチーフソリューションアーキテクトを務めるSuhas Uliyar氏は、「ET1は、一般消費者向けの『iPad』が備える親しみやすさと使い勝手の良さを、堅牢な筐(きょう)体で実現した。無線LANに対応しているので、小売店や医療機関、サービス機関、工場などにおいて、作業の確認や状況の把握を容易に行うことができる。将来的には、サービス業者や配送業者、現場を移動する従業員などに向けて、無線広域ネットワークに対応する機種も提供していきたい」と述べている。

ALT 企業向けタブレット端末の「ET1」

 ET1は、タッチスクリーンや専用のアプリケーション(アプリ)など、iPadに採用されている多くの機能を、耐久性のある筺体に実装した。また、取り外しができるベゼル(枠)は、企業のロゴを入れるなど、カスタマイズすることができる。24時間の連続使用にも耐えられるよう、ディスプレイにはCorningの強化ガラス「Gorilla Glass」を採用し、耐衝撃性も備えている。セキュリティ性の高いソフトウェアシステムを搭載しているので、複数の作業担当者による共有も可能だ。この場合、勤務シフトを交代するときにログインし直せば、ユーザーが認証を受けている特定の利用環境に切り替えることができる。また、電池パックはホットスワップに対応しており、電池パックを取り外しても、最大15分間はデータをRAM上に保持できるようになっている。

 ET1は、「Windows」をベースにした携帯端末ユーザーにとっては既になじみのある一連の組み込みアプリを備えている。販売支援やモバイルPOS、電子台帳の管理、棚割り管理、アイテムロケーターなど、さまざまな業務用アプリに対応している。

 また、Motorola Solutionsは、HTML5でアプリを開発できる「RhoElements」も新しく発表した。企業ユーザーは、このRhoElementsを導入することにより、ET1向けのアプリや、Microsoftの「Windows Embedded Handheld」/「Windows Embedded Compact」を搭載するMotorola Solutionsの他の無線端末向けのアプリを開発できるようになるという。

 ET1は、あらゆる分野の企業の用途に対応できるよう、Bluetooth対応のバーコードスキャナやモバイル決済用のリーダー端末、モバイルプリンタなど、豊富なオプションをそろえている他、ハンドストラップ、ベルトホルスターといったアクセサリも用意している。Motorola Solutionsは、ET1向けの修理保証プログラム「サービスフロムスタート(Service-from-the-Start)」を、2011年第4四半期のクリスマスシーズンには販売を開始する見込みだ。

【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】

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