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オンチップネットワークもギガヘルツ時代に突入、SoC向けIPコアが登場プロセッサ/マイコン

Sonicsのオンチップインターコネクト用IPコアの最新版である「SonicsGN(SGN)」では、これまで400〜500MHzだった最大動作周波数を1GHzに高めた。スマートフォンやタブレットPCといったモバイル機器などのSoCを対象にしている。

» 2011年10月24日 16時01分 公開
[前川慎光,EE Times Japan]

 オンチップインターコネクト用IPコアを手掛けるSonicsは、モバイル機器や映像を扱う民生機器、通信機器のSoCに向けた最新版IPコア「SonicsGN(SGN)」を発表した。

 インターコネクト用IPコアとは、SoCを構成する各種IPコア間を相互に接続する専用回路である。同社として初のオンチップインターコネクト用IPコアを1998年に製品化して以降、メジャーアップデートを続けてきた(関連記事その1関連記事その2図1)。SGNは、同社にとって第4世代目となる製品である。

図1 Sonicsのこれまでの採用実績(左)と、現在提供しているオンチップインターコネクト用IPコア製品群(右)。

 SGNは、これまで400〜500MHzだった最大動作周波数を1GHzに高めたことや、動作周波数や電源電圧が異なる領域にインターコネクトのネットワークがまたがる場合も、自動で接続を最適化することが特徴である(図2)。この他、これまでは接続できるIPコア数が特別な手続きをしなければ64個と制限されていたが、SGNではこのような制限を撤廃した。ARMのオンチップバス規格「AMBA」や、「OCP」と呼ぶインタフェース規格を採用したIPコアであればよい。

図 図2 Sonicsのオンチップインターコネクト用IPコアの最新版「SonicsGN(SGN)」の特徴

 「同時並行に複数のIPコアに通信するために、ハードウェアとしては1本のラインで、複数のデータフローを実現する『Virtual Channels』と呼ぶ独自技術を採用していることが特徴。当社のインターコネクト用IPコアを使えば、処理性能と消費電力、処理性能とチップ面積といった、SoCを設計する際のさまざまなトレードオフの関係を最適化できる」(SonicsのCTOであるDrew Wingard氏、図3)という。

 同社は、SGNの販売を2011年11月に開始する予定である。オンチップインターコネクト用IPコアを生成したり、特性を評価するための独自の開発ツールも用意した。

図 図3 SonicsのCTOであるDrew Wingard氏(右)と、Marketing担当のDirectorであるFrank Ferro氏

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