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» 2011年12月05日 17時07分 UPDATE

ビジネスニュース 企業動向:「11年度はあらゆる面で創業以来最高」、Linear TechnologyのCEOが来日会見

今年9月に創立30周年を迎えたアナログIC大手のLinear Technology。6月に終了した2011会計年度の決算は、3つの指標で「過去最高」を記録したという。世界経済が厳しい状況にある中、この業績を達成できた理由について、来日したCEOが会見で語った。

[薩川格広,EE Times Japan]

 「2011年度の事業は、あらゆる面から見て創業30年で最高だった。次の30年も楽観的に考えている」――。Linear Technology(リニアテクノロジー)でCEO(最高経営責任者)を務めるLothar Maier氏は、2011年12月2日に東京都内で開催した報道機関向け事業説明会に登壇し、このように語った。同社は高性能アナログICを得意とする米国の半導体メーカーで、2011年9月に創立30周年を迎えていた。

 同社は2011年度(2010年7月〜2011年6月)の決算で、3つの指標において「過去最高」を達成したという。すなわち、売上高と、1株当たり利益、営業利益である。売上高は14億8000万米ドル、1株当たり利益は2.5米ドル、営業利益は7億6700万米ドルで、それぞれ2010年度の11億7000万米ドルから約26%、1.59米ドルから約57%、5億2200万米ドルから47%と大幅に増加した。

図1図2 左図は、上から売上高、1株当たり利益、営業利益で、それぞれ2007〜2011年度の結果を示している。右図は、売上高(Sales)、営業利益(Operating Income)、純利益(Net Income)を過去26期分にわたって時系列で並べたもの。大きく2回業績の落ち込みを経験している。2001年にかけて崩壊したネットバブルの影響で2002年度に業績が低下したものの、その後、回復していることが読み取れる。2009年度には2008年のリーマンショックを受けて再び業績が落ち込んだが、やはり2010年度には急回復しており、2011年度には過去最高を記録した。(各図はクリックで拡大)

 Maier氏は、「世界経済が厳しい状況にある今、当社がこのような業績を上げられた理由は、2011年よりもずっと以前の取り組みにある」と語った。2000年ころまでに膨れ上がったネットバブルが2001年に崩壊した当時、同社はデジタル民生機器の市場に軸足を置いていた。「その後この市場は、性能よりも価格を重視するようになった。そこで当社は価格競争を避け、製品の高い性能と品質を付加価値として評価してもらえる市場に比重を移した。すなわち産業/計測と、自動車、通信の3つの分野である。この“戦略的移行”を打ち出したのが2005年で、2008年にはほぼ完了した」(同氏)(参考記事:加速するリニアテクノロジーの事業再編、産業/計測分野と自動車向けを最重視)。

図4 Linear Technology CEOのLothar Maier氏(左)と、日本法人であるリニアテクノロジーの代表取締役を務める望月靖志氏(右)。2011年12月2日に東京都内で開催した報道機関向け事業説明会に登壇した。

 実際に、2011年度の売上高について分野別の比率を見てみると、「産業/計測」が41%と最も高い。2010年は36%だったので、さらに5ポイントも増加した。「民生機器の比率が予想以上に速く減少している。これには、タブレットPCの普及が影響している。その一方で、産業/計測分野の顧客は投資意欲が引き続き強かった」(Maier氏)。産業/計測に続くのは「通信」で、比率は23%。この中には携帯電話機も含まれるが内訳はわずか1%であり、残りの22%はインフラやネットワーク機器である。

 「自動車」も着実に伸びており、12%に達した。「コンピュータ」の13%に迫る勢いだ。Maier氏は、「ハイブリッド車や電気自動車の急増により、革新的なアナログ半導体へのニーズは確実に高まる。今後数年のうちに、当社の売上高に占める自動車分野の比率が20%を超えたとしても、驚くには当たらない」と語った。同氏によると、この分野に向けて同社が提供している製品の中でも、最も成功しているものの1つが車載リチウムイオン二次電池の監視ICだという。同ICの第2世代品「LTC6803」(参考記事)は、日本の自動車メーカーの複数の量産車に搭載されているとする。「今、第3世代品を開発中だ。第2世代品よりもさらに精度を高め、機能を拡充するとともに、一度に監視できるセル数も増やす。車載用途よりも容量の大きな電池にも適用可能だ」(同氏)。

図3 Linear Technologyの2011年度における売上高の分野別比率を示した。2010年度と比べると、産業/計測分野(図中のIndustrial)の比率が増えた一方、通信(Communications)やコンピュータ(Computer)、民生機器(Consumer)が比率を減らしている。(クリックで拡大)

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