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LTEとWi-Fiをシームレスに連携、富士通が家庭用フェムトセルを開発無線通信技術 LTE

富士通の「BroadOne LTE フェムトセル」は、屋内の無線通信を大容量、高品質化する屋内小型基地局である。独自の干渉抑制技術を搭載したことで、高い通信品質を確保した。

» 2012年01月06日 15時23分 公開
[EE Times Japan]

 富士通は、LTE(Long Term Evolution)とWi-Fiに対応した屋内小型基地局「BroadOne LTE フェムトセル」を開発し、移動体通信事業者を対象に販売を開始した。ブロードバンド回線に接続するだけで、最大8台のモバイル端末をLTEまたはWi-Fiでインターネットに接続可能。LTEとWi-Fiの通信をシームレスに切り替える機能を搭載している。

 スマートフォンやタブレットPCの普及によるデータトラフィックの急増を背景に、移動体通信事業者各社は無線通信容量の拡大を進めている(関連記事モバイルインターネットが急拡大、帯域幅の危機に半導体業界が挑む)。無線通信容量を拡大する方法は幾つかあるが、例えばLTEといった新しい無線通信方式の導入や、Wi-Fiへのオフロード化、1つの基地局がカバーする範囲を狭める小ゾーン化といった手法がある。

図 図1 富士通が開発した「BroadOne LTE フェムトセル」

 富士通が新たに開発したLTEフェムトセルも、無線通信容量の拡大という現在のトレンドに沿うものだ。屋外の大型基地局とフェムトセルの電波干渉を抑制する独自の干渉抑制技術を導入したことで、高い通信品質を確保した。また、通信事業者がフェムトセルを屋内に設置するとき、屋外の大型基地局と干渉することを防ぐ設定作業は不要だという。

 2012年第2四半期に出荷を開始する。同社は、開発したLTEフェムトセルを2012年1月に米ネバダ州ラスベガスで開催される「2012 International CES」に出品する予定である。

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