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「海外で仕事をしたい」なんて一言も言っていない!「英語に愛されないエンジニア」のための新行動論(1)(3/3 ページ)

» 2012年04月09日 10時00分 公開
[江端智一,EE Times Japan]
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 次回からは、「英語」に愛されない者は、何をしても愛されないという現実や、私たちエンジニアが「英語」と離別して生きていくことが許されていない理由を説明致します。そして、海外で仕事をするという現実に、腹をくくっていただきたいと考えています。

 次に、「英会話をする『すてきな』私」という思い込みを捨て、「入出力装置という『機械的な』私」という新しいパラダイムシフトに到達していただきます。加えて、「英会話コミュニケーション」というテーゼに対して「非英会話コミュニケーション」というアンチテーゼを提示します。

 これらの実施例を、私の数多くの失敗のエピソードを交えながら、海外出張の準備から帰国までを、ケーススタディとしてご紹介致します。次回からお話する内容は、私のWebサイトの内容と、重複または矛盾する点が多くあります。また、この連載について、愉快でない内容が数多くあると思います。英語教育の業界の方を激怒させるであろうことは、今の段階で十分予想できます。

図 写真はイメージです

 私はそのようなご意見やご批判を広く歓迎 ――しません。私は、人から「面白いね」、「楽しいね」と、褒められることだけが好きな狭量(きょうりょう)な人間です。しかし、この連載は皆さんの意見を反映しながら作り上げていく、いわば「ご意見、ご批判連動型コラム」というものなのだそうです(編集の方から教えてもらいました)。つまり、皆さんの意見を広くお伺いし、かみ砕き、反映していく必要があるのです。

 そこで、提案です。「面白い」、「楽しい」、「愉快だ」、「もっと続けてくれ」という意見は、私個人に山ほど送ってください。そして「つまらん」、「不遜だ」、「ありふれている」、「さっさと止めろ」という、ご批判、苦情などは編集部にご連絡ください。編集部の皆さんは(現段階では)とても優しい方々とお見受け致しました。厳しいご批判や苦情の表現を、オブラートに包んで、優しく私に電話で伝えてくれる、と信じております。では、読者の皆さま、そして編集部の皆さま、これからお付き合いいただきたいと思います。よろしくお願い致します。



本連載は、毎月1回公開予定です。アイティメディアIDの登録会員の皆さまは、下記のリンクから、連載が公開されたことをメールでお知らせする「連載アラート」に登録できます。


Profile

江端智一(えばた ともいち)

 日本の大手総合電機メーカーの主任研究員。1991年に入社。「サンマとサバ」を2種類のセンサだけで判別するという電子レンジの食品自動判別アルゴリズムの発明を皮切りに、エンジン制御からネットワーク監視、無線ネットワーク、屋内GPS、鉄道システムまで幅広い分野の研究開発に携わる。

 意外な視点から繰り出される特許発明には定評が高く、特許権に関して強いこだわりを持つ。特に熾烈(しれつ)を極めた海外特許庁との戦いにおいて、審査官を交代させるまで戦い抜いて特許査定を奪取した話は、今なお伝説として「本人」が語り継いでいる。共同研究のために赴任した米国での2年間の生活では、会話の1割の単語だけを拾って残りの9割を推測し、相手の言っている内容を理解しないで会話を強行するという希少な能力を獲得し、凱旋帰国。

 私生活においては、辛辣(しんらつ)な切り口で語られるエッセイをWebサイト「江端さんのホームページ」で発表し続け、カルト的なファンから圧倒的な支持を得ている。また週末には、LANを敷設するために自宅の庭に穴を掘り、侵入検知センサを設置し、24時間体制のホームセキュリティシステムを構築することを趣味としている。このシステムは現在も拡張を続けており、その完成形態は「本人」も知らない。


本連載の内容は、個人の意見および見解であり、所属する組織を代表したものではありません。



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