インタビュー
» 2012年06月26日 12時16分 UPDATE

デジタルサイネージ/インタビュー:「AMDの製品こそ、デジタルサイネージ市場に最も適している」――グローバルセールス担当に聞く (1/2)

デジタルサイネージ向けプロフェッショナルグラフィックスカード「AMD FirePro W600」の発表に併せ来日した、AMD グローバルセールス&ビジネス開発担当ディレクターのEdward Caracappa氏に、同社のデジタルサイネージ市場向け戦略について聞いた。

[佐々木千之,@IT MONOist]

 AMDは2012年6月13日にデジタルサイネージ向けプロフェッショナルグラフィックスカード「AMD FirePro W600」の出荷を開始した(関連記事)。

 早くからデジタルサイネージ市場に注目し、積極的に取り組んできたという同社が、顧客のニーズを取り入れてデジタルサイネージ専用に開発した最新のグラフィックスカードだ。

 今回、MONOist編集部では同製品の発表に併せ来日した、AMD プロフェッショナルグラフィックス製品部門 グローバルセールス&ビジネス開発担当ディレクターのEdward Caracappa氏に話を聞く機会を得た。昨今のデジタルサイネージ市場の動向、同社のデジタルサイネージ向け戦略、そして、新製品FirePro W600の特徴とは。


AMD FirePro W600 画像1 AMDが2012年6月13日に発表したデジタルサイネージ市場向けプロフェッショナルグラフィックスカード「AMD FirePro W600」(※出典:AMD)

大きな市場となっているデジタルサイネージ

MONOist AMDはデジタルサイネージ市場をどのように捉えているのでしょうか。まず、昨今のデジタルサイネージ市場についてお聞かせください。

Caracappa氏 デジタルサイネージは、非常に大きな市場で大小多数のベンダーが参入しています。デジタルサイネージがシステムとして機能するために、とても多くの人・組織が関わっています。コンテンツクリエイターが魅力的なコンテンツを作り、ソフトウェアベンダー、ハードウェアベンダーがそれぞれ製品を作り、システムインテグレーターがこれらをまとめ上げるのです。大小かかわらず多くのプレーヤーが関わっていること、それがこの市場の重要性を物語っています。大企業ではNEC、シャープ、パナソニック、LG Electronicsなど、中小ではFocus Media Holding、ADFlowなどが挙げられます。

 従来の“止まっている”広告に対するデジタルサイネージの優位性は、人々の注目を引いて、そのまま素通りさせないことです。積極的に狙っている聴衆に向けて情報発信が可能です。メッセージを迅速に伝えることができますので、歩いている人に対してもメッセージをきちんと届けられます。

 デジタルサイネージの利用形態は実にさまざまです。ファストフードレストランではスペシャルメニューやサービスを表示させたり、交通機関では時刻表を表示させたり、その他、銀行やホテル、エレベーターの中にまでさまざまなサイネージが提供されています。これまで静的なサイネージ(ポスターや看板など)が使われていたところをデジタルサイネージに置き換え、そして、さらにこれまでサイネージがなかったところにも進出していけるのです。

 例を挙げると、歯医者の待合室によくホワイトニングやインプラントのチラシが置いてありますが、デジタルサイネージを導入すればより魅力的で一貫性を持ったメッセージを伝えることができます。タクシーでも以前は後部座席の前にチラシが置いてありましたが、最近ではディスプレイが設置されています。

5年以上前からデジタルサイネージ業界に注目

MONOist これまでのデジタルサイネージ分野への取り組みと新製品FirePro W600について教えてください。

Caracappa氏 5年以上前、デジタルサイネージの“はしり”といえるシステムが世の中に登場したとき、AMDとして「これは必ずトレンドになる」と考え、取り組みを開始しました。そして、3年前にデジタルサイネージ市場の要件を取り入れた初めてのグラフィックスカード製品を発表しました。その際、顧客からの要望を受け、DisplayPortを搭載しました。われわれは、これまで数多くのオリジナルのシステムやコンテンツを開発してきており、この業界のニーズはよく理解しています。

 AMDでは、常に顧客にフォーカスした体制をとるようにしています。まず、顧客とよく話をし、どのように製品が使われているのか、どのような要件があるのかを把握してから新製品の技術要件を決定します。ですから、製品が完成したときには顧客によく受け入れてもらえるのです。

 AMDのデジタルサイネージ向けグラフィックス製品群は、ハイエンドからローエンドまでを幅広く取りそろえています。ハイエンドではデジタルサイネージの高機能グラフィックスニーズに応えるもの、ローエンドでは高機能よりも出力数重視といった具合です。

Edward Caracappa氏 画像2 「AMDの製品こそ、デジタルサイネージ市場に最も適した製品だ」というAMD プロフェッショナルグラフィックス製品部門のグローバルセールス&ビジネス開発担当ディレクター Edward Caracappa氏

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