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» 2012年09月18日 10時36分 UPDATE

ビジネスニュース 企業動向:「ムーアの法則は今後10年以上は続く」、Intelが“限界説”を否定

“ムーアの法則の終えん”がささやかれて久しいが、IntelのシニアフェローであるMark Bohr氏は、「CMOSのスケーリング(微細化)は少なくとも10年以上は続く」と分析している。

[Dylan McGrath,EE Times]

 やや誇大に扱われているムーアの法則とCMOSのスケーリングは終えんが近い――。半導体業界では何年も前からこのように言われてきた。スケーリングを今後も継続するには、技術的な障害や膨らみ続ける製造コストといった課題に取り組まなくてはならない。

 だが、Intelのシニアフェローで、プロセス技術の第一人者でもあるMark Bohr氏は、2012年9月12日、米国カリフォルニア州サンフランシスコで開催された開発者向け会議「Intel Developer Form(IDF) 2012」(2012年9月11〜13日)で、スケーリングが2020年代に入っても続くと考えていることを明らかにした。

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 Bohr氏は、「ムーアの法則は少なくとも今後10年では終わらない」とした上で、Intelが当面は「新しいアーキテクチャやプロセスノードを継続して発表する」という方針を貫くことを確信していると述べた。

 IDFでは、Intelのフェローから成るグループが質疑応答を行った。聴衆からの質問を受けて、Bohr氏は、「CMOSのスケーリングはそのうち壁に突き当たるにちがいない」という世間一般の通念を否定する考えを示した。一方で、同氏は、「スケーリングはある時期には失速するだろう」と言及している。

 またBohr氏は、質疑応答で他の質問に応える際、Intelが現在、3D積層チップパッケージの実装技術を研究していることについても言及した。ただし、同氏は3D積層チップについてはやや懐疑的だ。「(3D積層チップを製造する)技術を有することと、コスト効率の良いソリューションを有することはまったく異なる。われわれは3D積層チップを製造することはできるが、それに付随して発生するコストは、いまだにボトルネックとなるだろう」(Bohr氏)。

 さらに同氏は、「MCP(Multi Chip Package:2つ以上のダイを単一パッケージの中に並べて置く)技術とPoP(Package on Package)技術は、既に広く用いられており、3Dチップ積層技術よりもコスト効率面で、はるかに優れているようだ」と述べた。

 Bohr氏は、「3D積層の課題は、1Wの製品には実行可能なソリューションかもしれないが、30Wや40Wの製品に向いているとは言えないということだ。パッケージから放熱することができないからである」と述べた。

 Bohr氏が2012年9月11日にIDFで行った基調講演によると、Intelは液浸リソグラフィを10nmプロセス技術に適用する方法を見つけたという。さらに、Intelは2013年中に14nmプロセスのチップの製造を開始する予定であることも明らかにした。

【翻訳:青山麻由子、編集:EE Times Japan】

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