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AMDがノート/タブレットPC向けのクアッドコアLSIを発表ビジネスニュース 企業動向

AMDは2013年1月、x86アーキテクチャを採用したクアッドコアのシステムLSI「Temash」と「Kabini」の2品種を発表した。コンバーチブル型のタブレット端末や超薄型のノート型パソコンをターゲットとする。同社は32nmプロセスのAPU「Richland」、20nmプロセスのAPU「Kaveri」も順次製品化する予定である。

» 2013年01月16日 10時37分 公開
[Peter Clarke,EE Times]

 AMD(Advanced Micro Devices)は2013年1月、x86アーキテクチャを採用したクアッドコアのシステムLSI「Temash」(以下、製品名はいずれも開発コード名)と「Kabini」の2品種を発表した。コンバーチブル型のタブレット端末や超薄型のノートPCをターゲットとする。いずれも28nmプロセス品で、2013年前半に出荷を開始する予定だという。

 最大クロック周波数や消費電力などの詳細については明らかにされていない。AMDは、米ネバダ州ラスベガスで開催された「2013 International CES」(2013年1月8〜11日)において、Temashを搭載したコンバーチブル型のタブレット端末と、Kabiniを搭載した超薄型のノートPCによって、アプリケーションやゲームを動作させるデモを披露している。

 Temashは、現行品の「Hondo」と比べて2倍以上のグラフィックス処理性能を実現している。タブレット向けとしては最高クラスの性能を提供するという。一方のKabiniは、デュアルコア版とクアッドコア版の2種類が用意されている。いずれも、GPUにはGCN(Graphics Core Next)アーキテクチャを採用している。GCNは、AMDがSIMD(Single Instruction, Multiple Data)ベースのGPUで基盤として採用しているアーキテクチャである。

 Temashは、2012年2月に発表されたAMDのx86コア「Jaguar」、GPU、South Bridgeとを組み合わせた28nm世代のシステムLSIである。AMDの新たな経営陣の下、初めて開発されたタブレット向け統合チップとなる。Temashと競合するのは、Intelが2012年9月に発表した「Clover Trail」である。Clover Trailは「Atom」ベースの製品であり、すでに十数件のデザインウィンを獲得している。

 またAMDは、32nmプロセスのAPU(Accelerated Processing Unit)である「Richland」も発表した。既に機器メーカー各社への出荷を開始しているという。AMDによると、今後、同製品にはジェスチャ認識や顔認識などのソフトウェア機能をバンドルする予定だという。さらに同社は、20nmプロセスのAPU「Kaveri」を2013年後半に出荷開始する予定だ。

【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】

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