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パナソニックの救世主は何か(後編)フォトギャラリー(1/3 ページ)

パナソニックといえば、ちょうど1年前の2012年6月にソニーとの共同開発を発表した有機EL事業も気になるところだ。さらに、2013年4月には、ストリーミングサービスを手掛ける企業を買収している。機器メーカーから、コンテンツも提供できるメーカーへと進む足掛かりとなるのだろうか。

» 2013年06月27日 09時59分 公開
[Junko Yoshida,EE Times]

⇒前編はこちら

 「テレビはもはやパナソニックの将来の事業の主軸にはならない」という見方もあるが、これは、未来のテレビに向けて開発してきた技術やIPを放棄する、という意味ではない。

 その良い例が、パナソニックの4K対応有機ELテレビである。パナソニックは、オール印刷方式による有機ELパネルの技術で先行している。同方式は、有機ELディスプレイの大型化と低コスト化に優位だとされる。なお、パナソニックは2012年6月に、テレビ/大型ディスプレイ向けの有機ELパネルおよびモジュールを、ソニーと共同開発すると発表している。

関連記事1:ソニーとパナソニックが有機ELの共同開発で合意
関連記事2:有機EL=テレビではない、パナソニックの新社長が見据えるディスプレイ事業

2013 CES Internationalで披露した56インチの4K対応有機ELディスプレイ。重さは12kgで、ベゼルが非常に細い

巨大プラズマディスプレイは、デジタルサイネージ市場で生かす

 152インチという巨大なプラズマディスプレイで何ができるのか、見当もつかないかもしれない。

関連記事:いまさら聞けないデジタル家電の仕組みを解説「決定版! 液晶とプラズマはここが違う」

 このテレビは、明らかにリビングルーム向けではない。パナソニックの津賀一宏社長は、家庭用液晶テレビの代替品としてプラズマテレビを推進するという同社の伝統的な方針(あるいは盲信と言うべきか)から手を引くことを決めた。

 パナソニックは、超大型のプラズマディスプレイでデジタルサイネージ市場を狙う。

 下の画像は、3D対応の4Kプラズマディプレイである。パナソニックによると、このプラズマディスプレイは、高精度な発光制御により駆動スピードを速め、発光時間を従来比1/4に低減する「超・高速駆動」技術を採用している。また、左右の映像の重なり(二重像)を低減する技術なども搭載している。

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