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磁気共鳴式ワイヤレス給電の普及が進むか、IntelがA4PWに加入ビジネスニュース

Intelが、磁気共鳴方式ワイヤレス給電の業界団体「A4PW(Alliance for Wireless Power)」に加入する。A4PWは、電磁誘導方式を採用する「WPC(Wireless Power Consortium)」に対抗する強力な味方を得たことになるだろう。

» 2013年06月27日 10時42分 公開
[Peter ClarkeEE Times]

 Intelは、ワイヤレス給電の標準化団体「A4WP(Alliance for Wireless Power)」に参加することを明らかにした。A4WPの参加企業であるQualcommやSamsung Electronics、Broadcom、Gill Industries、IDTらとともに、理事会メンバーの一員になるという。

 Intelの参加によって、A4PWは強力なバックアップを得たことになる。今後、スマートフォンやタブレット端末、ノートPCなどのモバイル機器分野に、A4PWに対応したワイヤレス給電技術が浸透する弾みになるだろう。

 A4PWと競合する業界団体「Wireless Power Consortium(WPC)」は、最初に登場した業界団体である。WPCのQi(チー)規格は、これまでに約850万台の製品に採用されている。一方、Intelも独自のワイヤレス給電技術である「Wireless Resonant Energy Link(WREL)」の開発に注力してきた(関連記事:Intel、無線充電技術でARMに攻勢)。

 A4WPは、磁気共鳴方式による技術を採用している。複数の機器を同時に充電することが可能な上に、機器と充電パッドの位置に関しても、WPCがベースとする電磁誘導方式に比べて自由度が高い。

 Intelのモバイルクライアントプラットフォーム部門担当ゼネラルマネジャーを務めるNavin Shenoy氏は、A4WPが発表した報道向け資料の中で、「A4WPは、特に『近距離磁界共鳴(NFMR:Near-Field Magnetic Resonance)』の技術を用いているという点で、非常に魅力的なユーザーエクスペリエンスを提供できると確信している。さらに、ほぼ自動で機器を充電することができるという、新しい充電方法も実現可能だ」と述べている。

【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】

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