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» 2013年11月21日 10時31分 UPDATE

プロセッサ/マイコン:スパコン性能ランキングは中国「天河2号」がトップ、「京」は4位

スーパーコンピュータ(スパコン)の処理性能ランキングが発表された。トップは「天河2号」で、「京」は4位だった。また、スイスの「Piz Daint」が6位に入り、欧州勢の中でトップとなる性能を達成している。

[Rick Merritt,EE Times]
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 スーパーコンピュータ(スパコン)処理能力ランキング「TOP500」の2013年11月版が発表された。これによると、中国の「天河(てんが)2号(Tianhe-2、MilkyWay-2)」が前回に続き第1位を獲得したという(関連記事:スパコン性能1位は中国の「天河2号」、日本の「京」は4位)。富士通と理化学研究所(理研)が共同開発した「京」は、4位だった。今回の新ランキングにおける目新しい変化としては、スイス国立スーパーコンピュータセンター(CSCS)のCrayベースの新型スパコン「Piz Daint」が欧州勢の中でトップとなる性能を達成した他、クラスタインターコネクトとしてインフィニバンド(Infiniband)の採用が拡大していることなどが挙げられる。

 今回の最新ランキングでは、天河2号の優れた性能に関する詳細情報が明らかになった。天河2号は、中国の国防科学技術大学(NUDT:National University of Defense Technology)が開発したスパコンで、中国広州にある国立スーパーコンピュータセンターで稼働している。Linpackベンチマーク性能33.86PFLOPS(ペタフロップス)を達成していて、これは第2位にランクインしたスパコンの性能の約2倍に相当する。搭載コア数は312万個。1ノード当たりIntelのIvy Bridgeプロセッサ「Xeon」2基とコプロセッサ「Xeon Phi」3基で構成され、それを1万6000ノード搭載している。

 天河2号が採用するインターコネクトチップやフロントエンドプロセッサ、OS、ソフトウェアツールなどの構成要素は、中国製のものが大半を占めている。例えば、「SPARC V9」アーキテクチャをベースとした16コアチップ「Galaxy FT-1500」を4096基搭載する。また、各フロントエンドプロセッサの性能は144GFLOPS(ギガフロップス)で、消費電力量は65W。一方で、12コアプロセッサのIvy Bridgeは、211GFLOPSの性能を達成している。

 米国コロラド州デンバーで開催中の「International Supercomputing Conference」(2013年11月16〜22日)において明らかになった詳細情報によると、天河2号は、2006年に中国ユーザー向けとして開発された「Kylin Linux(麒麟)」を採用している。このKylinは、中国が独自に開発したOpenMCベースのプログラミングモデルで、Open-MPによく似ているという。

 今回新たにトップ10入りを果たしたのは、CSCSのPiz Daintだ。欧州製スパコンの中では最高性能となる、6.27PFLOPSを達成した。「Cray XC30」は、NVIDIAのアクセラレータコア「K20x」を7万3808基搭載し、トップ10の中で最も高いエネルギ効率を実現している。消費電力は2.33MW、演算性能は2.7GLOPS/Wだ。

 TOP500リスト全体の中でPFLOPS級の性能を実現したスパコンの数は、前回の2013年6月版では26台だったが、今回は31台に増加している。また今回、コプロセッサを搭載しているスパコンの数は計53台で、そのうちNVIDIAのグラフィックチップを採用しているものが38台、IntelのXeon Phiプロセッサが13台、AMDの「Radeon」が2台だった。

 Intel製CPUは、前回の6月版ではTOP500全体の80%で採用されていたが、今回はわずかながら増加して82.4%に相当する412台のスパコンに搭載され、圧倒的な優位性を維持する結果となった。また、AMDのプロセッサ「Opteron」は、全体の9%に相当する43台のスパコンで採用されているが、前回からは1ポイント減少している。IBMのプロセッサ「Power」は、40台のスパコンで採用された。

トップ10では「BlueGene/Q」が強い

 IBMのアーキテクチャ「BlueGene/Q」は、第3位と第5位、第8位、第9位のスパコンで採用されており、前回に続き、トップ10内で最も多く採用されたアーキテクチャだった。しかし、TOP500全体で見ると、BlueGene/Qが全体の33%に相当する166台で採用されているのに対し、HP(Hewlett-Packard)のアーキテクチャは39%に相当する195台での採用となり、IBMを上回る結果となった。

 また、クラスタを搭載するスパコンも増加の一途にある。同時並行処理システムに搭載されている平均コア数は、2012年11月版のTOP500では2万9796個、2013年6月版では3万8700個だったが、今回は4万1434個だった。

 InfiniBand技術は、6月版のTOP500では203台で採用されていたが、今回は20台に増加した。イーサネットは、2012年11月版では216台のスパコンで採用されていたが、今回は212台での採用となり、横ばい状態が続いているものの、クラスタインターコネクトとして長年にわたり優勢を維持している。また、10Gビットイーサネット(GbE)を採用するスパコンはTOP500全体のうち77台で、それ以外はGビット接続を使っている。

 TOP500リストの編さんは、ドイツUniversity of MannheimのHans Meuer氏と、ローレンスバークレー国立研究所(Lawrence Berkeley National Laboratory)のErich Strohmaier氏およびHorst Simon氏、米University of TennesseeのJack Dongarra氏が手掛けている。第1回目のTOP500リストは、1993年6月に発表された。

【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】

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