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» 2013年12月03日 12時44分 UPDATE

マイクロウェーブ展2013:西陣織の糸を用いた“布のアンテナ”

京都工芸繊維大学は、導電性の繊維を用いたフレキシブルなアンテナを展示した。布のような見た目のため、違和感なく身に付けられるので、将来的にはウェアラブルな用途に利用したいという。

[村尾麻悠子,EE Times Japan]

 京都工芸繊維大学は、「マイクロウェーブ展2013」(2013年11月27〜29日、パシフィコ横浜)で、導電性の繊維で織った織物を用いたフレキシブルなアンテナを展示した。共振器の一部に空洞を設けたキャビティ(空洞)付きスロットアンテナである。西陣織に使われる金銀糸を使用した。アンテナの厚さは2.5mmで、動作周波数は2.4GHz。

 同大学は数年前から導電性の織物を用いたキャビティ付きスロットアンテナの研究を進めている。これまで同大学が試作してきたアンテナは、ポリエチレンの緩衝材を導電性の織物で包むという構造だったが、この構造では、織物と緩衝材の間にひずみが生じ、曲げた際の形状変化に再現性が取れないといった問題があった。

 そこで今回は、緩衝材を2枚の織物で挟み、側面部に導電性の糸を通すという構造を取った。「導電性の糸で縫うというイメージ」(同大学)だ。これにより、形状変化の再現性の課題を解決できるめどが立ったという。同大学は、フレキシブルという特性を生かし、普及が進んでいるウェアラブル機器の用途に応用したいとしている。

mm131204_mwe1.jpg 京都工芸繊維大学が導電性の織物で試作したアンテナ(クリックで拡大)
mm131204_mwe2.jpg アンテナの構造。以前は織物ので緩衝材を包んでいたが、今回は2枚の織物で緩衝材を挟み、糸で縫いつけた(クリックで拡大)

 ただし、実用化するにはコスト面の問題がある。同大学は、「試作アンテナでは西陣織に使う金糸や銀糸を用いているので、コストが高くなってしまう」と述べている。

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