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ルネサス、40nmプロセス採用マイコン「RX64M」のサンプル出荷を開始プロセッサ/マイコン

ルネサス エレクトロニクスは、同社主力マイコンファミリ「RXファミリ」で、初めて40nmプロセス技術を採用した製品群「RX64Mグループ」のサンプル出荷を開始した。2014年8月から量産を開始する。

» 2014年02月26日 14時35分 公開
[EE Times Japan]

 ルネサス エレクトロニクスは2014年2月26日、32ビットマイコン「RXファミリ」として40nmプロセス技術を採用した製品群「RX64Mグループ」のサンプル出荷を開始した。主に産業機器向け。量産は2014年8月からを予定し「40nmプロセス採用マイコンの初の量産製品となる見込み」(ルネサス)としている。

フラッシュメモリ容量 最大4Mバイト

 40nmプロセス技術は、マイコンの製造プロセスでは最先端の製造プロセスであり、従来のRXファミリでは、90nmプロセスを使用していた。RXファミリの最上位製品群と位置付ける新製品のRX64Mグループでは、微細な40nmプロセス技術を生かして、最大4Mバイトのフラッシュメモリと最大512KバイトのSRAMを搭載する他、従来品の「RX63N」と比べて40%低減した動作時消費電流(0.3mA/MHz)を実現した。

40nmプロセス技術を採用した32ビットマイコン「RXファミリRX64Mグループ」

 CPUコアは2013年11月に発表した「RXv2コア」(関連記事:ルネサス、RXマイコン用の新CPUコア「RXv2」を発表)を採用し、「組み込み業界トップクラスとなる4.2Coremark/MHz(目標値)の高いCPU性能の両立を実現する」という。

 周辺機能としては、従来品のRX600シリーズの各機能を継承しながら、通信機能の拡充や汎用PWMタイマを新たに追加している。特に、産業機器などの用途で高いニーズがあるIEEE1588対応イーサネットやモータ制御用タイマの搭載により、システム間の同期性能の向上や各種モータ制御への柔軟な対応が可能になったという。高速通信機能としては、汎用シリアル通信に加え、USBとイーサネットの2ch化(176ピン品/177ピン品)、SDホストインタフェース、QSPIインタフェースといったをサポートした。加えて、通信の信頼性、堅牢性を高める暗号機能を内蔵した。

RX64Mグループのメモリ対パッケージ展開一覧 (クリックで拡大) 出典:ルネサス エレクトロニクス

 なお、RX64Mグループの製造は量産当初は那珂工場(茨城県ひたちなか市)で実施し、その後、「BCP(事業継続計画)の観点などから那珂工場以外での製造も検討している」(ルネサス)とする。

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