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» 2014年05月23日 12時30分 UPDATE

人とくるまのテクノロジー展2014:複数の車載用2次電池を管理、48V化にも対応

日本テキサス・インスツルメンツ(日本TI)は、デジタル制御双方向電源ソリューションのコンセプトを紹介するデモ展示を行った。日本では初めての公開となる。欧州車で検討が始まった、出力が12Vと48Vの電池を併用する用途に提案している。

[馬本隆綱,EE Times Japan]

 日本テキサス・インスツルメンツ(日本TI)は、「人とくるまのテクノロジー展2014」(2014年5月21〜23日、パシフィコ横浜)において、デジタル制御双方向電源ソリューションのコンセプトを紹介するデモ展示を行った。日本では初めての公開となる。欧州車で検討が始まった、出力が12Vと48Vの2次電池を併用する用途に提案している。

 自動車用の電源ラインとして、以前から48V化の検討が行われている。高い電圧を用いるモータ制御などが増えたためだが、オーディオなど低い電圧で済む電子機器も多いことから、複数系統の2次電池を搭載して併用する動きが注目されているという。

 今回のコンセプト展示では、「12/48Vの2電源バッテリマネジメントシステム」を紹介した。制御システムは、双方向DC-DCチャージャリアルタイムコントローラIC「C2000」や、マイクロコントローラIC「Tiva Cシリーズ」、6/16セルモニターIC、電池残量計ICなどで構成される。接続された出力12Vのリチウムイオン電池モジュールあるいは、出力48Vのリチウムイオン電池モジュールのどちらかに不具合が発生した場合に、正常動作している電池モジュール側から、昇圧もしくは降圧して供給し、不具合を生じた電源を一時的にバックアップすることが可能なシステムである。回生ブレーキシステムで得られるエネルギーも、電池の充電状況を見ながらどちらかの電池に無駄なく蓄電することができるという。

tm_140522ti01.jpg デジタル制御双方向電源ソリューションのコンセプトを紹介するデモ展示の模様 (クリックで拡大)

 「デモ展示では12Vと48Vのリチウムイオン電池モジュールを用いたが、同じ出力電圧の電池同士や、リチウムイオン電池と鉛蓄電池など異なる2次電池の組み合わせでも対応は可能」(説明員)と話す。

サラウンドビューシステムをデモ

 ブースではこれ以外にも、先進運転支援システム(ADAS)向けSoC「TDA2x」を使った、サラウンドビューシステムのデモ展示を行った。TDA2xは、ARM A15コアと、2個のARM M4コア、2個のDSP「C66x」コアおよび、2個のベクター処理用エンジン「EVE」などを1チップに集積している。ブースではデモ車の前後左右に装着された4台のカメラで撮影された映像を処理し、上部から見た全方位の映像に変換し表示して見せた。別の前方カメラを用いたエッジ検出の表示も同時に行った。

tm_140522ti02.jpg 先進運転支援システム(ADAS)向けSoC「TDA2x」を使った、サラウンドビューシステムのデモ展示で、上部から見た全方位の映像 (クリックで拡大)

 「カメラ4台分の映像を合成するための演算処理は、SoCに内蔵した1つのDSPで実行している。その負荷は75%である。つまり、それ以外の能力はレーダーでの物体検知など、機能安全を実現するための処理などに振り向けることができる」(説明員)と語る。TDA2xは既にサンプル出荷を始めており、2014年末にも量産出荷が始まる予定だ。

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