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» 2014年05月28日 18時15分 UPDATE

「A4WPはワイヤレス給電の第2世代だ」:A4WPのトップが「rezence」の最新状況を説明

ワイヤレス給電の標準化団体「Alliance for Wireless Power(A4WP)」のプレジデント兼ボードチェアマンであるKamil A.Grajski氏が、A4WPの最新動向に関しての講演を実施し、今後策定予定の認証プログラムなどについて説明を行った。

[竹本達哉,EE Times Japan]

 ワイヤレス給電の標準化団体である「Alliance for Wireless Power(A4WP)」は2014年5月28日、ワイヤレス技術関連展示会「ワイヤレス・テクノロジー・パーク2014」(WTP2014、東京ビッグサイト)で、A4WPの最新動向に関する講演を実施し、2014〜2015年にリリース予定の新しい認証プログラムの詳細などについて紹介した。

 A4WPは、クアルコムが開発したワイヤレス給電技術である「WiPower」をベースにした磁界共鳴方式ワイヤレス給電技術の標準化と普及拡大を狙った業界団体。2012年に設立され、クアルコムの他、インテル、ブロードコム、サムスン電子、IDTなど8社がボードメンバーを務める。A4WPの提唱する磁界共鳴方式ワイヤレス給電技術は、1つの送電ポイントから複数の端末を同時充電できる特長がある。そのため、現在、ワイヤレス給電技術としてより普及している「Wireless Power Consortium(WPC)」などが提唱する電磁誘導方式で必要な送電ポイントと端末の位置合わせも不要だ。

「位置合わせが自由なワイヤレス給電技術」

tt140528WTP_Q001.jpg A4WPのプレジデント兼ボードチェアマンのKamil A.Grajski氏

 WTP2014で講演を行ったのは、A4WPのプレジデント兼ボードチェアマンを務めるKamil A.Grajski氏。Grajski氏は、冒頭、A4WPの目的として「位置合わせが自由なワイヤレス給電技術である近距離磁界共鳴方式のワイヤレス給電技術を普及させることだ」とし、先行するWPCの「Qi(チー)」規格など電磁誘導方式との違いを強調した。

 ただ、Qi対応スマートフォンなどが市販されている一方で、一般消費者向けブランド名「rezence」(レゼンス)で展開するA4WPの提唱する規格は、2013年にスマートフォン/携帯電話機向け認証プログラム「Baseline System Specification(BSS)1.2」を策定したばかりであり、対応端末、対応充電器の普及はこれから。普及面では、WPCなど電磁誘導方式の陣営に後れを取っている。

 Grajski氏もそうした状況を認識しており、「A4WPは、ワイヤレス給電の次世代技術と位置付けている。電磁誘導方式は第1世代。1つの送電システムで複数のレシーバに給電できる唯一の技術である磁界共鳴方式は第2世代であり、まだまだ市場形成の初期段階にあるワイヤレス給電市場を引っ張る技術だ」との考えを示した。

2014年にBSS1.3、2015年にBSS1.4リリースへ

 Grajski氏は、今後の仕様策定計画にも言及し、2013年リリースしたBSS1.2に続き2014年7〜9月にBSS1.3、2015年1〜3月にBSS1.4をリリースする計画を披露した。「いずれの仕様もA4WPの特長である、位置合わせ自由、1対複数給電対応、Bluetooth Smartを使用した帯域外信号による給電制御、それぞれの機器に必要な電力量が違っても一括送電が行える“スケーラブルパワー”は全て共通する」とした。

tt140528WTP_Q002.jpgtt140528WTP_Q003.jpgtt140528WTP_Q004.jpg 認証プログラムの各仕様に関する説明資料 (クリックで拡大) 出典:Alliance for Wireless Power

 その上で、BSS1.3は、同1.2では、10〜16Wだった送電システム側の給電能力を10〜50Wへ、レシーバー側も従来の3.5〜6.5Wだった受電量を3.5〜30Wへ、それぞれ拡張しノートPCやタブレット端末の充電用途にも使用できるようになるという。さらに2015年初頭のリリースを予定するBSS1.4では、微弱な電力で駆動するウェアラブル端末への対応を意識し、送電、受電それぞれ1Wクラスから対応できるような仕様となるとした。

 なお、30W〜50W以上の大電力対応についてGrajski氏は、「もちろん検討を行っているが、各国の法規制の影響を受ける領域であり慎重な見極めが必要。ただ技術的には、大電力対応への問題はない」とした。


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