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» 2014年05月29日 17時35分 UPDATE

WTP2014 / ワイヤレスジャパン2014:ホワイトスペース帯利用の車車間通信、動画をストリーミング伝送

トヨタIT開発センターは、放送波のホワイトスペース帯を利用した車車間通信システムの概要と、宮崎県美郷町で実施した試作機による実験映像をWTP2014で紹介した。同システムはデータベースと連携して、移動中の車両間でのチャネル調整や切り替えを行う。

[馬本隆綱,EE Times Japan]

 トヨタIT開発センターは、「ワイヤレス・テクノロジー・パーク2014(WTP2014)」(2014年5月28〜30日、東京ビッグサイト)において、放送波のホワイトスペース帯を利用した車車間通信システムの概要と、宮崎県美郷町で実施した試作機による実験映像を紹介した。同システムはデータベースと連携して、移動中の車両間でのチャネル調整や切り替えを行う。

 日本では、車車間通信向けに700MHzの周波数帯域が割り当てられている。しかし、700MHz帯だと通信容量や通信距離に限界があった。そこでトヨタグループは、放送用に割り当てられた周波数帯の中でホワイトスペース帯(使用されていない電波の周波数帯域)を利用した車車間通信システムの研究を進めてきた。

 実験では3台の自動車に無線通信システムの試作機を搭載して走行し、代表車両に取り付けられたカメラで撮影した動画を、他の車両にストリーミングで伝送するデモを行った。車車間通信は放送波の13〜17チャネルの空き帯域を用いてマルチホップ通信を行う。特に今回のシステムでは、代表車両が3G/LTEを介してNICT(情報通信研究機構)横須賀のデータベースにアクセスし、車両が走行している周辺の周波数使用状況を取得する。車両の移動方向も考慮しながら、代表車両は取得した周波数使用状況の情報を、通信する他の車両と共有し、車車間通信を行う周波数や経路などを選択し、切り替えていく仕組みだ。

tm_140529toyota01.jpgtm_140529toyota02.jpg 代表車両の屋根に取り付けられた送受信用のアンテナ(左)と、伝送されたストリーミング映像 (クリックで拡大)

 帯域幅はチャネル当たり5.7MHzと広いため、動画のストリーミング伝送も可能だ。「出力は約79mWで通信距離は百数十mに達する。出力を高めると数kmの通信が可能である」(説明員)と話す。さらに、「今回の実験では、放送波のホワイトスペース帯を利用した車車間通信システムが実現可能なことを実証することができた。実用化に当たっては電波法の改正などが必要となる」(説明員)と述べた。


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