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» 2014年09月29日 10時00分 UPDATE

DLP 0.2インチWVGAディスプレイ・チップセットと評価モジュール:小型、高輝度、高効率で次世代のディスプレイ・プロジェクションを実現

[PR/EE Times]
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 現在、DLP方式を採用したフロント・プロジェクタ(前面投射型ディスプレイ)は、オフィスや教育機関、映画館などで広く普及している。1980年代の後半に技術開発に成功して以来TIではDLP技術の用途拡大に取り組んできた。今回新たに、小型、高輝度、高効率を同時に実現するDLP Pico WVGAディスプレイ・チップセットとその評価モジュールを発表した。

 新しいチップセットは、「ピコ・プロジェクタ」と呼ばれる超小型プロジェクタ向けに開発されたもので、用途となるのは、デジタル・カメラやスマートフォン、タブレット端末などである。こうした携帯型電子機器メーカーから、「解像度や画面輝度を高めると同時に、小型化や低消費電力化を実現してほしい」(TI)との声が数多く上がっていた。

 ただし、解像度を高めれば、外形寸法は大きくなってしまう。輝度を向上させれば、当然ながら消費電力は増える。TIは、こうした難題をDMD(Digital Micromirror Device)デバイスの素子構造を改良することで解決した。

TRPアーキテクチャで小型化と高輝度化を実現

 それでは、素子構造をどのように変更したのか。詳しい説明に入る前に、従来のDMDデバイスの構造をおさらいしておこう(図1)。

 DMDデバイスの表面には、四角形の小型ミラーが画素数に相当する分だけ作り込まれている。例えば、画素数が800×480のWVGAであれば、小型ミラーの個数は38万4000個である。

 この小型ミラーは、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術で製造されており、個々のミラーは独立して動かすことが可能だ。電極に電圧を印加すると静電引力が発生して小型ミラーが左に傾く。これに光を入射する。すると、傾けた小型ミラーと傾けない小型ミラーで光の反射角度が変わる。この原理を利用して、パソコンの画像やテレビの映像をスクリーンに投影する。

 動作するミラーは、ON状態とOFF状態の切り替えが非常に高速であるため、高精細な画像をつくりだすことができる。

図1 図1 既存のDMDデバイスの構造図

 今回TIは、さらなる小型化と高輝度化を実現した。TRPと呼ばれる新しいアーキテクチャを採用し(図2)、ミラー動作そのものにも変更が加えられ、傾斜角を17度に拡大された。これによって従来の投影レンズのF値f/2.4より明るいf/1.7のレンズが組み合わせられるようになり、光の取り込み範囲を拡大させることが可能になった。大面積の光源を有効に使えるようになるため、画面輝度が高まるというわけだ。

 図2 図2 新規に開発したDMDデバイスの構造図

 信頼性や耐久性については、従来品と同等レベルを確保できたという。新しい素子構造をTIはTRP構造と呼ぶ。

ASICにも2つの工夫を盛り込む

 今回TIは、TRP構造を採用したWVGAのDMDデバイス「DLP2010」のほか、ディスプレイ・コントロール用ASIC「DLPC3435」と電源管理/LEDドライバ「DLPA2005」をチップセットとして量産出荷を始めた。主な用途としては、スマートフォンやタブレット端末、デジタル・カメラのほか、モバイル・アクセサリ、車載用ヘッドアップ・ディスプレイ、メガネ型端末などを挙げている(図3)

図3 図3 TRP採用のDMDデバイスで狙うアプリ

 ディスプレイ・コントロール用ASICにも、輝度向上や消費電力削減に向けた画像処理技術を盛り込んだ。このIntelliBright™という技術は、2つのアルゴリズムから構成されている。

 1つは、映像の暗い部分を明るく見せる画像処理アルゴリズム。もう1つは、映像を毎フレーム取り込んで解析し、LED光源に供給する電流をダイナミックに制御する画像処理アルゴリズムだ。明るい映像のときは、供給電流を大きくしLED光源の出力光を増やし、暗い映像のときは供給電流を小さくしLED光源の出力光を減らす。TIによると、「今回のチップセットを採用すれば、従来品に比べて、画面輝度を最大2倍に高めるとともに、消費電力を最大で50%削減するモードも選択できる」という。

 今回合わせて発表された「LightCrafter™ Display 2010評価モジュール」は、0.2インチTRP WVGAディスプレイ・チップセットの迅速な評価を可能にし、製品開発期間の短縮に貢献する。標準のHDMIインターフェイスを採用しており、プラグアンドプレイ方式で簡単に評価を行うことができるほか、使いやすいUSBベースのGUIにより、チップセットのリアルタイム・プログラミングも可能である。50ピンのボード間コネクタが、幅広い光エンジンとの間のインターフェイスを提供している。

 新たに発表された「LightCrafter Display 2010評価モジュール」には、TRP構造を採用した新しいDMDデバイスのほか、「DLPC3435」ディスプレイ・コントローラ、「DLPA2005」電源管理用PMICなど、TIが業界をリードする多様な先進的ソリューションが採用されている。新たな用途が拡大しているDLP技術。今後さらに普及が加速するだろう。

図4 図4 TRP採用のDMDデバイスを搭載した評価モジュール
「LightCrafter Display 2010」には、TRP採用のDMDデバイスのほか、ディスプレイ・コントローラASICと電源管理/LEDドライバを搭載した

※ DLPはTexas Instruments Incorporatedの登録商標です。IntelliBrightおよびLightCrafterはTexas Instruments Incorporatedの商標です。その他すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。

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提供:日本テキサス・インスツルメンツ株式会社
アイティメディア営業企画/制作:EE Times Japan 編集部/掲載内容有効期限:2014年10月28日

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