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ICテスターをクラウド経由で構築――使いたい機能を、使いたい分だけ!テスト/計測(2/2 ページ)

» 2014年12月11日 16時00分 公開
[村尾麻悠子EE Times Japan]
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世界中で、同じテスト環境を構築可能

 クラウドから計測ソフトウェアをダウンロードするので、世界のどこにいても、まったく同じテスト環境を構築できるのも大きな特長だ。いわゆるハコ型計測器だと、「機器によってリビジョンが異なる場合があり、そうなると同じチップをテストしても結果が微妙に違うケースも出てくる」と木村氏は説明する。CloudTesting Serviceであれば、その点は心配ない。サポートも基本的にWebで完結するので低コスト化にもつながる。


左=ロジックアナライザIPを使用して、マイコンの入出力を計測した際の画面。右=各ピンに信号を入力した際、どのような出力があるかを示すデータ(パターンデータ)を表示した画面。データを書き換える際の動作の変化も試験できる(クリックで拡大)

 電子機器メーカーのIC設計や研究開発の他、半導体商社などでの品質管理、偽造チップの検査、企業研修、高等専門学校や大学などでの教育といった、幅広い用途を想定している。木村氏は、「オフィスでもサッと測れるので、“1人のエンジニアに1台”というイメージで使ってほしい。(測定器として汎用性の高い)DMM(デジタルマルチメーター)と同じくらい普及させたい」と話す。クラウド経由で計測器の機能を提供するというのがなかなかイメージしにくいので「説明に苦労する」(同氏)としながらも、サービスを理解したエンジニアからは評価が高いようだ。「計測器の分野でも、必要な物を必要な時に、必要な分だけ購入して使うという時代になっている」(木村氏)。

 現在、CloudTesting Serviceの30日間トライアルキャンペーンが行われている。事前に会員登録を行えば、30日間、無償で試用することができる。

 横浜市に拠点を置くCloud Testing Serviceは、元々はアドバンテストの社内カンパニーである。「テスティングの新しいカタチを創造する」という理念の下に、2012年9月に完全子会社として事業を開始した。CloudTesting Serviceは、日本以外に米国、台湾、韓国、マレーシア、EUなどにも展開している。2015年には中国とインドでの展開を目指すという。

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