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» 2015年02月19日 08時30分 UPDATE

NTT R&D フォーラム 2015:最高のオリンピック観戦と“おもてなし”を目指して、NTTが2020年向け新技術を公開 (1/2)

NTTは、「NTT R&D フォーラム 2015」において、2020年の実用化を目指して開発中の技術を展示している。全方位カメラを利用するスポーツ観戦スタイルや、AR(拡張現実)を採用したナビゲーション機能など、東京オリンピック・パラリンピック開催を意識した技術が公開されている。

[村尾麻悠子,EE Times Japan]

 NTTは、NTTグループやパートナー企業との研究成果を発表する「NTT R&D フォーラム 2015」(2015年2月19〜20日)において、2020年の実用化を目指して開発中の技術を展示中だ。東京オリンピック・パラリンピックを意識し、より臨場感にあふれる観戦スタイルや、日本ならではの“おもてなし”の提供をテーマに、技術開発を進めている。なお、今回の展示の目玉であるプロジェクションマッピング技術「イマーシブテレプレゼンス技術 Kirari!」のデモは、こちらの記事で紹介している。

全方位カメラで高い没入感を実現

 Kirari!同様、高い臨場感の実現を目指して開発中なのが、全方位カメラとマイクを使った「全天球映像音響インタラクティブ視聴技術」だ。全方位カメラとマイクで撮影された360度の映像と音響を、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)とヘッドフォンで再現する。ユーザーが右を向けば、右側の映像と音声が再生される、といったように、ユーザーが向いた方向に合わせて映像/音声が提供される。自宅にいながら、まるで自分がフィールド内で観戦しているかのような、高い没入感を実現することが目標だ。

 フィールド内に複数のカメラを設置し、撮影した映像/音声をサーバにアップして独自のエンコード技術で圧縮する。この際、タイル状に区切って圧縮するのがポイントだという。タイル状に区切ることで、ユーザーが向いた方向の映像だけを高画質に、HMDに伝送できる。つまり、ユーザーが向いていない方向の映像は低画質で再生されていることになる。NTTは「これによって、伝送に使う帯域幅を節約できる」と説明する。

photophoto まるでフィールド内にいるような感覚を味わえる(左)。ヘッドマウントディスプレイとヘッドフォンを装着した様子。なお、スマートフォンとイヤホンでも同じ視聴環境を構築できるという(クリックで拡大)

 ただ、この技術の一番の問題は、フィールド内にカメラを設置することが難しいという点だ。「現在、フィールド外に置いたカメラで撮影した映像から、全天の映像を再生できるよう、開発を進めている」(NTT)。

この選手をもっと知りたい! スポーツ観戦補助サービス

 こちらは、マラソンなどの個人競技で、お目当ての選手の情報をリアルタイムで入手できるサービスだ。NTTが想定している使い方は次の通りである。

photo 沿道に並んで、マラソン選手が近づいてくるのを待っているユーザー。ダウンロードしておいた専用アプリをタブレット端末やスマートフォンで開くと、自分の現在地(赤枠)と、マラソン選手が走っている場所(国旗が表示されている場所)が表示される。「この選手(青枠)の情報が欲しい!」とクリックすると……(クリックで拡大)
photo その選手のこれまでの走りを再生できる。盛り上がったシーンをダイジェストで再生することも可能だという(クリックで拡大)

 このサービスでは、沿道で応援する人々に、撮影した画像/動画を専用クラウドにアップしてもらい、それらをつなぎ合わせて、特定の選手の走りを再生している。観客に映像を提供してもらうことで、さまざまな角度からの映像が集まることになる。そのため、右側から見た場合、左側から見た場合、といったように、複数の角度での走りを確認できる。「2020年にはドローンでの撮影が可能になっているかもしれない。そうすれば、上空から撮影した俯瞰的な動画も再生できる」(NTT)。

photo 自分の目の前を選手が走り抜ける時には、それを撮影してクラウドにアップできる(だが個人的には、カメラは構えずに、自分の目で見ていたい気もする)(クリックで拡大)
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