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» 2015年02月27日 09時30分 UPDATE

福田昭のデバイス通信(8):ルネサスの最新半導体ソリューション(6)――建造物の内部劣化を知る技術とカメラの大きな揺れを補正する技術 (1/2)

今回は、都市で応用できる技術を紹介する。建物の内部劣化をインピーダンスから検知する技術や、±6°という大きなブレを調整するカメラ用の手ブレ補正技術だ。手ブレ補正は、民生機器向けではなく、インフラ向けというのがルネサスらしい。

[福田昭,EE Times Japan]

インフラに関連するソリューションを提案

 前回に続き、ルネサス エレクトロニクス(以下は「ルネサス」と呼称)の顧客向け講演会兼展示会「Renesas DevCon JAPAN in Osaka」(以下は「デブコン大阪」と呼称)から、同社の最新ソリューションを紹介する。デブコン大阪の展示会場は以下の6つのカテゴリで構成されていた。

(1)「最新製品情報/ロードマップ」
(2)「エコシステム」
(3)「シティ」
(4)「ホーム」
(5)「オフィス」
(6)「ファクトリー」

 前々回までは(1)の「最新製品情報/ロードマップ」に関する展示概要を報告した。そして前回では、(2)の「エコシステム」に関する注目展示を紹介した。今回は、(3)の「シティ(都市)」に関する主な展示を報告する。このカテゴリでは、建物や道路などのインフラに関連するソリューションが出展されていた。

photo 「シティ(都市)」のソリューション展示内容一覧(クリックで拡大)

建造物の内部状態をインピーダンスの変化で検知

 まず、構造物の内部状態(変質や劣化など)をインピーダンスの変化としてモニターするソリューションを報告しよう。建物や道路などのコンクリート、それから植物は、内部の水分量によってインピーダンスが変化する。水分が低下するとインピーダンスが高くなり、水分が増えるとインピーダンスが低下する。コンクリートや植物などは適切な割合の水分を含んでいることが正常な状態である。水分が減ることは、異常な状態であることを意味する。そこでインピーダンスを常にモニターすることで、異常を自動的に検知する。例えば構造物の異常検出に利用すると、保守管理の回数や手間などを減らせるとする。

 提案しているソリューションは、電圧センサと電流センサの出力をマイコンのアナログフロントエンドに入力し、マイコンがインピーダンスを計算し、正常/異常を判定するというもの。データをマイコンのメモリに格納するとともに、無線通信によって「正常/異常」をしかるべき相手に連絡する。

 展示ブースでは、植物の水分をマイコンボードでモニターしてみせていた。水分が適量の植物と、水分が不足している植物の2つを用意し、それぞれの水分をモニターする。水分が適量の植物は、マイコンボードの発光ダイオードが緑色に光っており、水分が不足した植物は発光ダイオードが赤色に光ることで異常を知らせていた。

photo ソリューションとデモンストレーションの概要(クリックで拡大)
photo ソリューションの応用例。人手による手間のかかる保守管理を、ソリューションによってモニターを自動化する(クリックで拡大)
photo デブコン大阪で使われた説明資料(クリックで拡大)
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