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Cypress、Spansionの経営統合が完了ビジネスニュース 企業動向

Cypress SemiconductorとSpansionは2015年3月12日(米国時間)、両社の経営統合が完了したと発表した。

» 2015年03月13日 11時05分 公開
[竹本達哉EE Times Japan]

 Cypress SemiconductorとSpansionは2015年3月12日(米国時間)、両社の経営統合が完了したと発表した。取引額(非課税)は約50億米ドル(約6000億円)。今回の合併により、今後3年以内に、1年当たり1億3500万米ドル(約162億円)のコストシナジーが見込めるとする。

 Spansionの株主が、1株当たり2.457株のCypress株を受け取ることで、両社の株主は承認している。両社は2014年12月に、経営統合することで合意したと発表した(関連記事:サイプレスとスパンションが経営統合で合意)。

 なお、経営統合後の社名は「Cypress Semiconductor」とし、車載向け製品分野などでは「Spansion」ブランドを残す見込みだ(関連記事:新社名はCypressだが、クルマ向けはSpansion――合併両社CEOが会見)。

SpansionのWebサイトでは、左上の社名ロゴがSpansionからCypressのロゴに差し替わっている

“1+1=3”のシナジー期待

 Cypressのプレジデント兼CEOを務めるT.J. Rodgers氏は、プレスリリースの中で「経営統合は、予定よりも早く完了した。これにより、われわれの戦略面および金融面でのロードマップは加速することになるだろう。新生Cypressは、車載、産業機器、民生機器、ウェアラブル端末、IoT(モノのインターネット)などの世界市場でシェアを拡大すべく、組み込みプロセッサやメモリの製品ポートフォリオの拡充を図っていく」と述べている。

 同氏は、「車載市場を例に挙げると、Cypressはインフォテインメントシステム向けのタッチセンサーコントローラやSRAMが強く、Spansionはインフォテインメントシステムの他、計測クラスタ、ADAS(先進運転支援システム)向けのフラッシュメモリやマイコンが強い。新しいCypressは、車載分野向けのメモリ/マイコン世界市場において、第3位のサプライヤとなる。統合によって、“1+1=3”の相乗効果を期待できる。つまり、SRAMで世界1位、NOR型フラッシュメモリでも1位、全体としては世界3位の企業となるのだ」と続けた。

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