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ストレージのフラッシュ化でFC事業好調のQLogic、高速イーサネット市場でも高シェア奪取へビジネスニュース 企業動向(2/2 ページ)

» 2015年04月10日 10時30分 公開
[竹本達哉EE Times Japan]
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Broadcomから約1億4700万米ドルで買収

 QLogicが新たに成長を託す事業が、2014年にBroadcomから約1億4700万米ドルで買収した高速イーサネットコントローラ製品事業だ。Broadcomの同事業は、現在の最新世代である10Gbイーサネット向けアダプター、コントローラASICを得意とし、ポート数ベースでの10Gbイーサネット用アダプター/ASICシェアは19%でインテルに次いで2位だとされる(2014年7〜9月期/Dell'Oro調査資料に基づく)。


高速イーサネット製品関連事業の概要 (クリックで拡大) 出典:QLogic

FCと同様、高速技術でリードしてシェアアップへ

 買収、そして高速イーサネットコントローラ市場への参入の狙いについてRampalli氏は、「FCアダプター同様、サーバ、ストレージといった機器向けのインタフェース製品であり、今後も継続的な市場成長が見込める事業領域として参入を決めた」とし、「FC向け事業で成功してきたビジネスモデルで、数年後にはシェアを30%に引き上げ、リーダーの地位を狙う」との方針を示す。

 わずか数年で、シェアを大きく高める目標を掲げるが、Rampalli氏は「決して(達成は)難しくない」と言い切る。「10Gbイーサネットの機器搭載率は現状20%程度。これから市場が本格的に立ち上がるわけであり、今後シェアが決まってくる」と逆転の余地が多く残っているとの見通しを示し、「FCビジネスと同様に、先々まで明確な開発ロードマップを示しながら、顧客と密な関係を築いていくことでシェアを伸ばすことが可能だ」とする。

シェア30%「決して難しくない」

 実際、QLogicは、イーサネットスイッチ用のASICを手掛けるBroadcomと共同で、10Gbの次世代となる25Gbイーサネット、さらにはその先の100Gbイーサネットの接続動作デモを成功させ、100Gbイーサネットコントローラの製品化にメドが付いたことを公にしている。Rampalli氏は「25Gbの世代では、競合に先駆けて、最初に製品投入していく。それができれば、新たな顧客へのデザインインもスムーズに行え、FCビジネス同様に高いシェアを獲得することが可能だろう」と語っている。

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