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» 2015年04月21日 12時00分 UPDATE

VLSIシンポジウム 2015 プレビュー(1):6月に京都で開催されるVLSIシンポジウム 〜その成り立ちと概要 (1/3)

毎年6月、半導体のデバイス技術/回路技術の国際会議「VLSIシンポジウム」が開催される。この連載では、同シンポジウムのプレビューとして、その歴史や講演内容を紹介していこう。

[福田昭,EE Times Japan]

1980年代の日米貿易摩擦がVLSIシンポジウム設立のきっかけ

 半導体のデバイス技術と回路技術に関する世界トップクラスの研究成果が一堂に会する国際会議が、「VLSIシンポジウム」である。毎年6月に米国あるいは日本で開催される。詳しく説明すると、西暦で奇数年は京都で、偶数年は米国のハワイで開催されてきた。

 VLSIシンポジウムの実行団体であるVLSIシンポジウム委員会は4月20日に東京で報道機関向けの説明会を開催し、今年6月に開催されるシンポジウムの概要を説明した。

 説明会ではまず、VLSIシンポジウム委員会の委員長をつとめる黒田忠広(くろだ・ただひろ)氏(慶応義塾大学)が、VLSIシンポジウムの成り立ちを解説した。

 「VLSIシンポジウム」は、半導体のデバイス技術に関する研究成果を発表する国際会議「Symposium on VLSI Technology」(VLSI Technology)と、半導体の回路技術に関する研究成果を発表する国際会議「Symposium on VLSI Circuits」(VLSI Circuits)で構成される。

 第1回のVLSIシンポジウムは1981年に開催された。当時は日本と米国の間で半導体貿易に関する係争(日米半導体貿易摩擦)が悪化しつつある時期。日米の技術交流を通じて貿易摩擦を緩和しようとの目的で、日本と米国の半導体コミュニティが協力して立ち上げた。立ち上げた当初はデバイス技術を扱う「Symposium on VLSI Technology」(VLSI Technology)だけだったが、1987年には回路技術を扱う「Symposium on VLSI Circuits」(VLSI Circuits)を立ち上げ、初めて併催した。1987年以降は、VLSI TechnologyとVLSI Circuitsが同じ会場で日時をずらす形で併催されてきた。

 奇数年である今年(2015年)のVLSIシンポジウムは、日本の京都で6月中旬に開催される。VLSI Technologyは6月15日〜18日、VLSI Circuitsは1日後れて6月16日〜19日という日程である。前回(2013年)の京都開催では、20カ国から約1100名が参加した。今年は前回と同程度以上の人数が参加するとみられる。

 なお、VLSI TechnologyとVLSI Circuitsは参加料金が共通である。どちらかの会議に参加登録することで、両方の会議を聴講できる(論文集などは別売り)。デバイス技術と回路技術の最先端を一度に体験できる、貴重な機会だと言えよう。

photo VLSIシンポジウムの成り立ち(クリックで拡大) 出典:VLSIシンポジウム委員会
photo VLSIシンポジウムの今後の方向性(クリックで拡大) 出典:VLSIシンポジウム委員会
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