インターネットの明日を詰め込んだ大型トレーラー「IoT Truck」（前編）：フリースケール開発者会議（FTF）レポート（5）（1/2 ページ）

「フリースケール開発者会議（FTF） 2015」レポート一覧はこちらから

IoT Truckを解説する報道機関向けツアーを開催

　本リポートの第3回では、2015年6月23日のキーノート講演から販促用大型トレーラー「IoT Truck（IoTトラック）」の内容をごく一部だけ、ご紹介した。

　キーノート講演翌日の6月24日には、「IoT（Internet of Tomorrow）トラック」の内部を説明する、1時間ほどの報道機関向けツアーが実施された。このツアーではIoTトラックの内容をかなり詳しく説明してくれたので、その概要を報告する。

　IoTトラックは40トン級の大型トレーラーで、内部は2階建てになっている。1階が展示室、2階が研修室である。トレーラーの屋上は安全柵で囲われたラウンジスペースとなっていた。

左＝「IoT（Internet of Tomorrow）トラック」の外観。会場ホテル横の大通りに駐車している / 右＝IoTトラック内部の1階、展示室の一部。壁面に展示品が所狭しとレイアウトされている。2015年6月24日に撮影 （クリックで拡大）

左＝IoTトラック内部の2階、研修室の様子 / 右＝キーノート講演でプラグに指を差し込んで見せた「勇者」Iain Galloway氏（FreescaleのTechnology Strategy Manager）が、報道機関向けツアーでも説明役をつとめてくれた。2015年6月24日に撮影 （クリックで拡大）

スマートフォンから住宅のコンセントや照明、空調などを制御

　1階の展示室は、テーマ別に展示品をレイアウトしてある。テーマは以下の通り。

1. スマート・ホームとスマート・ビルディング（Smart Home & Building）
2. フィットネス、ウェアラブル、メディカル（Fitness Wearables and Medical）
3. 先進運転システム（Advanced Driving Systems）
4. スマート・シティとスマート・エネルギー（Smart Cities & Energy）
5. イノベーション・スペース（Innovation Space）

　ここからは上記のテーマ順に、主な展示品を紹介していこう。最初は「（1）スマート・ホームとスマート・ビルディング（Smart Home & Building）」に関する展示コーナーである。このコーナーでは、感電しないコンセントや無線通信機能を備えたプラグ、無線でリモート制御する照明、無線で空調機器をリモート制御するサーモスタット、無線通信機能を備えた煙・一酸化炭素検知器、ペット（イヌ）の運動をモニターする首輪型タグなどが実物展示されていた。

左＝キーノート講演に登場していた感電しないコンセント「brio」 / 中央＝無線LAN（WiFi）機能を備えたプラグ「WeMo Switch」 / 右＝短距離無線技術「ZigBee」に準拠した通信機能を備えたプラグ。2015年6月24日に撮影 （クリックで拡大）

左＝短距離無線技術「ZigBee」によってリモート制御する照明 / 中央＝無線LAN（WiFi）によってリモート制御する照明 / 右＝無線によって複数の部屋の温度と在室状況（人の有無）をリモートセンシングし、空調を制御するサーモスタット。上の白い端末がセンサー、下の黒い端末がコントローラ。2015年6月24日に撮影 （クリックで拡大）

左＝無線LAN（WiFi）機能を備えた煙・一酸化炭素検知器 / 中央＝ペット（犬）の運動をモニターする首輪型タグ「Whistle Activity Monitor」。タグからスマートフォンに短距離無線通信技術「Bluetooth」によってデータを送信する / 右＝スマートフォンによってドアのロックを解除する電子鍵「Kevo」。2015年6月24日に撮影 （クリックで拡大）