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» 2015年09月14日 11時35分 UPDATE

高価なICを使用せずに実現:低コストの79GHz帯ドップラーモジュール

ヨコオは、移動体の速度や物体有無検知用レーダー/センサー用にディスクリートデバイスのみで構成した低コストの79GHz帯ドップラーモジュールを開発したと発表した。

[竹本達哉,EE Times Japan]

ディスクリートで

 ヨコオは2015年9月14日、79GHz帯(77.0〜81.0GHz)に対応したレーダー/センサー用ドップラーモジュールを開発したと発表した。ディスクリートデバイスのみで構成し低コスト化を図った。

 電波を使った近距離〜中距離物体検知には現在、24GHz帯レーダーや、UWB(超広帯域無線)レーダー、移動体検知センサーなどが使用されている。ただ、これらの機器は、他の通信機器との干渉問題を抱える上に、UWBについては利用上の制限が存在する。そこで、これらの機器よりも、高い精度の検知が期待できる79GHz帯のレーダー、センサー利用が注目されている。

 79GHz帯は、小電力無線装置で使用される最も高い周波数帯に相当し、RFモジュールに使用する79GHz対応送受信ICは、現状、高コストになっている。

 ヨコオでは、高価な79GHz帯送受信ICを使用せず、独自に開発したダイオードを使用するなどして、ディスクリートデバイスのみで構成する79GHz帯対応ドップラーモジュールの開発を行った。

独自開発Gunnダイオードで高効率、低位相雑音に

 ガン(Gunn)発振器には、新規に開発した発振回路と独自開発のガンダイオード*)を搭載。発振効率は、最大2.5%、位相雑音は、最小−100dBc/Hz(1MHzオフセット時)といずれも「世界トップクラス」(ヨコオ)という特性を実現した。

*)ガン(Gunn)ダイオード:ガリウムヒ素(GaAs)などの半導体中を流れる電流が振動することを利用した高周波発信用デバイス

tt150914YOKOO001.jpg 開発した低コストを特長とする79GHz帯ドップラーモジュール

 受信器には、自社のショットキーバリアダイオード(型番:YSD080SLBD01)を使用し、リターンロス最小75dBcという受信感度を達成した。

 モジュールサイズは24×20×10.5mm。電源電圧は3Vで、消費電流は最大500mA。アンテナを取り付けるだけで、簡単にドップラー信号が得られ、移動体の速度、物体の存在有無を計測できるという。

デュアルチャンネル化も

 ヨコオでは、「移動体の速度測定だけでなく、エリア内侵入者検知などのセキュリティ対策など向けのセンサーなどにも使うことができる。ミリ波を使用しているため、雨や雪、霧などの天候や、センシング機器に付着する汚れなどの影響を受けにくく安定した計測/検知が可能」としている。同社は今後、デュアルチャンネルモジュールや、アンテナ付きモジュールなどを開発、製品化していく予定。

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ダイオード | 低コスト | UWB | ミリ波


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