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短期間で温度サイクル試験、テュフがサービス開始太陽電池モジュールの信頼性評価を最大1/3に短縮

テュフ ラインランド ジャパンは、太陽電池モジュールの「高加速温度サイクル試験サービス」を始める。実環境使用約10年に相当するモジュールの長期信頼性評価を約1ヵ月間で行うことができる。

» 2015年09月15日 09時00分 公開
[馬本隆綱EE Times Japan]

 テュフ ラインランド ジャパンは2015年9月、太陽電池モジュールの「高加速温度サイクル試験サービス」を始めると発表した。実環境使用約10年に相当するモジュールの長期信頼性評価を約1ヵ月間で行うことができる。試験期間は従来方式に比べて1/2〜1/3に短縮することが可能となる。

 高加速温度サイクル試験サービスは、日立製作所との共同研究に基づく成果である。両社は、太陽電池モジュールの加速劣化試験と、実環境での屋外暴露を関連付ける加速条件を明らかにするために共同研究を行った。この中で、電池モジュールの出力が低下する主な要因として、モジュール内部の電極断線やはんだ接合部の劣化などを突き止めた。この結果に基づいて、加速試験を行うための最適な方法や条件などを見出した。

−40〜85℃の範囲で繰り返し

 具体的には、太陽電池モジュールの温度を−40〜85℃の範囲で繰り返し変化させてストレスを与える温度サイクル試験が有効であることが分かった。一方、国際規格(IEC 61215など)で規定されている試験条件は、実環境20年相当の信頼性評価には1200〜1300サイクル程度が必要とされているが、これを実行するには半年以上の時間を要する。

 そこでテュフ ラインランド ジャパンは、適切な範囲で温度ストレスをもっと大きくすることにより、従来の試験と同等の劣化要因を維持しつつ、劣化の進行が加速される評価条件を発見した。この加速係数を活用することで、実環境7〜10年に相当する太陽電池モジュールの信頼性試験を、約1カ月間(試験前後の出力評価などを含めると約8週間)で実行することができた。

 従来の評価方法であれば同等の評価を行うのに2〜3か月間要していたが、今回開発した手法を用いると、試験期間を最大1/3に短縮することができる。これ以外にも、試験期間を延長して、実環境20年相当の評価を行う試験サービスも提供していく。

3段階のランク付け

 今回の高加速温度サイクル試験サービスでは、太陽電池モジュールの初期定格出力検証も行い、初期性能や長期信頼性について、3段階のランク付けを行う。この評価結果は、購入者や投資家が太陽電池モジュールの調達先選定や資産適正評価などにも活用することができるという。

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