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» 2015年10月09日 10時00分 UPDATE

光学設計に関する知識やノウハウを強みに:小型の2Mピクセルカメラ、自動運転支援も視野に

京セラは、自動車のコクピットに向けた高解像度カメラモジュールやステレオカメラ、光の透過率を高めたLCD内蔵のヘッドアップディスプレイ、触覚伝達システムなどを、「CEATEC JAPAN 2015」でシステム展示した。

[馬本隆綱,EE Times Japan]

 京セラは、「CEATEC JAPAN 2015」において、自動車のコクピットに向けた高解像度カメラモジュールやステレオカメラ、光の透過率を高めたLCD内蔵のヘッドアップディスプレイ、触覚伝達システムなどをシステム展示した。

 デジタルカメラは開発中の2Mピクセル品をデモ展示した。これまでの車載カメラは、アラウンドビューモニターやリアビューモニターなど、一般的にはパーキングアシスト用途で用いられるケースが主体となっている。

 これに対して同社は、自動運転/半自動運転を支援するシステムの用途も視野に入れながら開発を進めている。このため、1/3型CMOSイメージセンサーで画素数は200万画素と、従来のVGA対応製品に比べて解像度は4倍とした。これによって、比較的遠くにいる歩行者や交通標識、道路の白線なども、VGA製品に比べるとより鮮明に捉えることが可能となる。

tm_151008kyocera01.jpg 2Mピクセルのデジタルカメラと、ダイナミックレンジの違いを紹介した。上が開発品で撮影した画像。下はVGA製品の画像

 HDR機能を搭載することで、ダイナミックレンジも120dBと広い。「夜間時やトンネル内などでヘッドライトが点灯しているケースで、その下部にあるウインカーが点滅しても、ダイナミックレンジが狭いカメラの場合は明確に認識できないこともある。当社が開発しているカメラは、十分に認識することができる」(説明員)と話し、デモで紹介した。かつて、一眼レフカメラのレンズ設計を手掛けてきた技術集団も、車載用カメラの開発に参加しているという。光学設計に関する豊富な知識や経験、ノウハウを持った技術者を多く抱えていることも同社の強みとなっている。

 展示した車載用カメラには、露出補正などを処理する回路も実装されているが、パッケージの外形寸法は23×23×30mmと小型に抑えた。「すでにサンプル品は提供することが可能な状況となっており、2年後をめどに量産したい」(説明員)考えだ。

新アルゴリズム採用で、25%小型化を実現

 2個のカメラを実装し、それぞれのカメラから得られた映像の差分で、前方対象物までの距離を算出するステレオカメラシステムも参考出展した。ステレオカメラシステムは、富士重工業の走行支援システム「アイサイト(EyeSight)」に採用され、その高い安全性が確認されたことで、注目されている技術の1つだ。

 今回の参考展示品には、新たに開発した独自のアルゴリズムを搭載した。ステレオカメラで精度よく検知できる距離は、2つのカメラ間の距離や、カメラの画素数、画角などによって決まるという。今回は、道路など特徴点少ない対象物であっても、マッチングの精度を高めることができるアルゴリズムを開発した。これによって、「十分な距離精度を維持しつつ、システムを従来に比べて約25%小型化することに成功した」(説明員)と語る。形状(2つのカメラ間の距離)が従来と同じで良ければ、その分遠くの対象物まで距離測定が可能となる。

tm_151008kyocera02.jpg 参考展示したステレオカメラシステム(上部)と、実際に撮影した画像(左下)。距離が近いと暖色系、遠いと寒色系で表示されている

 今回のデモ機には、VGA対応カメラが搭載されているが、今後は新たに開発した2Mピクセルのカメラ搭載も視野に入れつつ、フィールドテストを行っていく予定である。

CEATEC JAPAN 2015(CEATEC 2015)

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