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有機材料が“ムーアの法則”を延命するドレスデン工科大が取り組み加速(2/2 ページ)

» 2015年10月15日 10時00分 公開
[R. Colin JohnsonEE Times]
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計算生物学の考えで、あらゆる処理が実行可能に?

 Castrillon氏は、EE Timesの独占インタビューに応じ、「現在、あらゆる種類の一般的なソフトウェアプロセスを、有機材料に適応させようとしているところだ。並列プログラミングモデルとリアルタイムOSを用いて、HAEC(Highly Adaptive Energy-Efficient Computing )を実現したい」と語っている。

あらゆる処理を可能にするべくさまざまな有機デバイス開発を行っている 出典:ドレスデン工科大学

 また同氏は、計算生物学のコンセプトを採用することにより、ガラス基板上に有機回路を作製して、既存の半導体のコスト関連の問題を克服することが可能な情報処理の実現を目指している。一般的なソフトウェアプロセスは全て、コンパイラからアプリケーションプログラムに至るまで、有機材料で実行できるようになるという。

 同氏は、「並列プログラミングモデルやソフトウェア合成、HDL(ハードウェア記述言語)など、現在使っている全てのツールを構築しながら、エネルギーを最小限に抑えることにより、ラボオンチップ(lab-on-chip)のような新時代のアプリケーションを実現したいと考えている」と述べる。

【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】

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