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Intelの7〜9月業績、サーバ向けとメモリは好調設備投資額は今期4度目の下方修正(2/2 ページ)

» 2015年10月16日 11時00分 公開
[Jessica LipskyEE Times]
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クライアント向け復調のカギは「モデム」

 クライアントコンピューティング部門の売上高は前年同期比7%減、同年前期比では13%増となる85億米ドルだった。前年同期から売上高が下落したのは主に、デスクトップおよびノートPCの価格が上昇したことによる。Krzanich氏は「PC市場に安定化の兆しがみられる」と述べた上で、Intelがパートナー企業と共に「高性能デスクトップPCと、より多目的に使える2in1 PCの新世代品を創出すること」を目指していることを明らかにした。Krzanich氏によると、市場には現在60種以上の第6世代Core搭載システムがあるそうだが、同氏はこの数字が2016年末には3倍になると見込んでいるという。

 Intelは引き続き、クライアントコンピューティング部門の収益を促進すべくモデム事業に大きく比重を置く方針だ。既に1種類のモデムを出荷しているが、2015年末には別のタイプのモデムと数種類のモバイルSoCを出荷する計画だという。

 Krzanich氏は「LTEモデム事業は競争の激しい市場である。同市場に何社のプレーヤーが参入しているかという話ではない。毎年歩調を維持し、最先端の技術を投入し続けることが競われている」と述べた。

Intelの事業部門別売上高(単位100万ドル)
  第3四半期 第1〜3四半期累計
  2015 年 2014 年 2015 年 2014 年
クライアント・コンピューティング事業本部
プラットフォーム 8,089 8,749 22,262 24,744
その他 417 442 1,201 1,262
事業本部合計 8,506 9,191 23,463 26,006
データセンター事業本部
プラットフォーム 3,863 3,439 10,861 9,543
その他 277 261 808 753
事業本部合計 4,140 3,700 11,669 10,296
IoT 事業本部
プラットフォーム 501 456 1,450 1,320
その他 80 74 223 231
事業本部合計 581 530 1,673 1,551
ソフトウェア&サービス事業部門
事業本部合計 556 558 1,624 1,659
その他の事業部門
合計 682 575 2,012 1,637

 一方、IntelのIoT部門の売上高は同年前期比で4%増、前年同期比で10%増となる5億8100万米ドルに達した。ソフトウェアおよびサービス部門の収益は前年から横ばいの5億5600万米ドルだった。

 Krzanich氏は、タブレット市場の縮小にもかかわらず、Intelのタブレットの売上高は底追いしていないと述べた。

 Krzanich氏は「携帯電話市場もタブレットと同様に縮小傾向にあるので、より慎重に見守っている。携帯電話領域でのより大規模かつ長期的な戦略は、モデムが携帯電話市場を生み出した後、特定の製品でのパートナーシップを作り出すというものだ」と述べた上で、その例としてSpreadtrum CommunicationsとRockchipの名を挙げた。

【翻訳:青山麻由子、編集:EE Times Japan】

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