インタビュー
» 2015年11月16日 15時45分 UPDATE

Threadが日本でも普及?:シリコンラボ初代CMOが語る“IoT時代の戦略” (1/3)

シリコン・ラボラトリーズで初となる最高マーケティング責任者(CMO)に2014年4月に就任したMichele Grieshaber氏が来日し、EE Times Japanのインタビューに応じた。同社の強みである“コネクテッド”、“ローパワー”に関する技術を生かし、IoT(モノのインターネット)市場へ向けたさまざまな製品を提供していくという。

[庄司智昭,EE Times Japan]

 シリコン・ラボラトリーズ(以下、シリコンラボ)の初代最高マーケティング責任者(以下、CMO:Chief Marketing Officer)であるMichele Grieshaber氏がこのほど来日した。Grieshaber氏は、IBMに20年間在籍。ソフトウェア、ハードウェア、クラウドサービス各部門の事業戦略にかかわり、IBMグローバル財務部門バイス・プレジデントを務めてきた人物である。CMOとしての役割や今後注力していく分野について話を聞いた。

ts151116_SiliconLabs02.jpg シリコン・ラボラトリーズCMOのMichele Grieshaber氏

「ただのカタログに過ぎなかった」

EE Times Japan(以下、EETJ) シリコンラボがCMO職を設置するきっかけはどこにあったのでしょうか?

Michele Grieshaber氏 (スマートフォンや民生機器向けが中心だった)今までのシリコンラボのビジネスは、限られた特定の顧客に対し、深いサポートを提供することが重要だった。しかし、ビジネスの対象をIoT(モノのインターネット)へと広げていく上で、より多くの顧客に対し、効率よく製品を展開していく必要が生じてきた。すなわち、より多くの顧客に、ブランド、製品、サービスを認知してもらうマーケティングが非常に重要になってきたため、私が2014年4月に就任することになった。

ts151116_SiliconLabs01.jpg IoT市場の技術ニーズ (クリックで拡大) 出典:シリコンラボ

EETJ これまで半導体とは異なる業界を歩まれてきました。半導体業界、シリコンラボの印象はいかがでしたか。

Grieshaber氏 入社直後の思い出として、シリコンラボのWebサイトを見て驚いたことが印象に残っている。どう見ても、Webサイトではなく、カタログにしか見えなかった(笑)。

 本来、Webサイトは、顧客のニーズに合わせて、必要な製品が簡単に見つかるようなサービスを提供するもの。当時は、顧客視点ではなく、自社視点で、単に製品を顧客に押しつける形になってしまっていた。

 Webサイトの改善はまだ道半ばだが、かなり良くなってきている。今はビックプロジェクトとして、Webを介した発注システムの改善も行っている。当社のエンジニアやユーザー同士が直接、コミュニケーションを行うコーナーも設置した。2015年の初めからスタートしたコミュニティサービスだが、2万人以上の登録があり、既にユーザー間で活発な議論なども進み好評だ。

マルチプロトコルをサポートへ

EETJ Webサイト以外にも顧客視点でのマーケティング改革を進めていると思いますが、CMOとして目指している目標はありますか。

Grieshaber氏 当面の目標としては、顧客が“通信したい”、“消費電力を抑えたい”と考えた際に、必ず、シリコンラボの名前が頭に浮かぶような存在になりたい。

 ご存じのように、IoT市場では、コネクティビティが不可欠になる。シリコンラボとしては、Wi-Fi、Bluetooth、ZigBee、Threadなどさまざまな通信規格への対応を進めている。単にICの提供だけにとどまらず、認証取得済みモジュールなど、さまざまなバリエーションの製品を展開し、コネクティビティという面で、大きな強みがある。

 そして、IoTでは、コネクティビティと並んで「低消費電力」も非常に重要な要素だ。シリコンラボには、低消費電力の無線通信技術に、(2013年に買収したエナジーマイクロの)低消費電力マイコン技術が加わった。

 いずれも業界トップクラスの低消費電力技術であり、この無線/マイコンをセンサーなども含め、融合させることで、必ずIoT市場をリードできると考えている。

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