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ミネベアとミツミ電機が経営統合へM&Aの波は、日系電子部品メーカーにも

ミネベアとミツミ電機が、経営統合すると発表した。経営統合は、2017年4月1日をメドに両社の株式交換により行われる予定としている。

» 2015年12月21日 16時22分 公開
[村尾麻悠子EE Times Japan]

 ミネベアとミツミ電機は2015年12月21日、経営統合に向けて協議および検討を進めていくことで合意したと発表した。経営統合は両社の株式交換により行われる予定で、ミツミ電機の株主に対し、ミネベアの株式を割り当て交付する。ミツミ電機がミネベアの傘下に入る形だ。株式交換の効力発生日は2017年4月1日としている。

【21日開催した両社の会見の模様はこちらから】

 経営統合後の体制としては、まずミネベアの商号は、同社の株主総会における承認を得られることを条件として、株式交換の効力発生と同時に「ミネベア ミツミ」に変更する予定だ。ミツミ電機の商号については、両社で協議の上、決定するとしている。

 2017年4月1日以降は、ミネベア ミツミの既存事業を、会社分割によりミツミ電機あるいは新設するミネベア ミツミの完全子会社に継承するといった方法で、ミツミ電機の法人格は維持しつつミネベア ミツミを持ち株会社形態に移行させるなどの再編を行う。ただし、具体的な再編の方法や時期については、今後両社で協議を進めながら決定していく予定だ。

経営統合の狙い

 今回の経営統合の狙いは3つだ。まずは事業ポートフォリオの強化である。ミツミ電機が手掛ける車載関連製品を、ミネベアの販売チャネルに拡販するなど、顧客基盤を強化する。さらに、ミツミ電機のスイッチやセンサー、コネクタなどの入力機器や変換/制御機器と、ミネベアのモーター/アクチュエータといった出力機器を組み合わせ、ハイエンドなニッチ市場を狙うとしている。さらに、2つ目の狙いとして生産体制の最適化によるコスト競争力の向上、3つ目として開発力の向上およびソリューションの提供を挙げている。

 2015年9月末時点での従業員数はミネベアが7万206人、ミツミ電機が3万9853人。2015年3月期の連結売上高は、ミネベアが5006億7600万円、ミツミ電機が1530億4500万円となっている。

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