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» 2016年01月21日 16時00分 UPDATE

R-INコンソーシアム、初のフォーラム開催:“つながる工場”実現へ、パートナーが事例紹介 (1/2)

ルネサス エレクトロニクス(以下、ルネサス)は、「第1回 R-INコンソーシアム フォーラム 2016」を東京都内で開催した。フォーラム会場では、パートナー企業が約30の応用事例などをデモ展示した。

[馬本隆綱,EE Times Japan]

 ルネサス エレクトロニクス(以下、ルネサス)は2016年1月20日、「第1回 R-INコンソーシアム フォーラム 2016」を東京都内で開催した。フォーラム会場では、ルネサスの産業分野への取り組みなどを紹介するとともに、パートナー企業が、約30の応用事例などをデモ展示した。

 ルネサスは、産業イーサネット通信用アクセラレーター「R-INエンジン」を内蔵したマルチプロトコル通信LSI「R-IN32M3」シリーズなどを提供している。このLSIはEtherCAT向けとCC-Link IE向けがあり、それぞれソフトウェア変更のみでEtherNet/IP、PROFINETなど、産業用途で用いられているさまざまな通信プロトコルに対応することができる。また、リアルタイム制御向けのARM Cortex-R4FとR-INエンジンなどを集積したマイクロコントローラ「RZ/T1グループ」なども用意している。

 R-INコンソーシアムは、ルネサスが提供するこれらの産業ネットワーク向けLSIと、そのLSIを使ったソリューションを、ルネサス及びパートナー企業が協力して顧客に提案/提供することを目的としている。同コンソーシアムは2015年4月より活動を始めた。2016年1月時点で53社が入会している。

 現在は、開発環境や評価ボードなどを提供するツールベンダー、開発受託やコンサルティングサービスなどを提供するシステムインテグレーターなどが参加して活動している。今後は顧客や市場のニーズを見極めながら、「品質向上」や「機能安全」「セキュリティ」などの技術に強みを持つパートナー企業にも参加を呼び掛けていく方針である。必要に応じて、クラウド連携を支援するためのサービスも視野に入れるなど、柔軟に対応していく考えを示した。

 「顧客に対しては、パートナー企業が得意とする技術や応用分野について情報を提供していく。パートナー企業同士で協業を行う機会も提供している。実際、協業による成果が表れてくると、案件に携わったパートナー企業間で緩やかなプロジェクトチームが形成されることもある」(ルネサス)と話す。

tm_160120renesas01.jpg R-INコンソーシアムでは現在53社が入会し、パートナーが連携してソリューションを提供する 出典:ルネサス エレクトロニクス

 ルネサスは、R-INコンソーシアムを推進していく背景として、「第4次産業革命」の進展を挙げる。“つながる工場”の実現に向けて、「製造ラインに設置された装置間の通信にとどまらず、工場間や地球規模でつながるために必要なプラットフォームソリューションをパートナーとの連携/協業でサポートしていく」(ルネサス)計画である。

 第4次産業革命に伴う新たなトレンドも紹介した。工場内で発生したさまざまなデータを、全てクラウド側で処理/解析するのではなく、重要なデータに関してはフォグ(エンドポイント)で処理していこうという動きである。

 こうした動きに対してルネサスは、R-INエンジン内蔵の産業ネットワーク向けLSIに人工知能技術を実装し、同社那珂工場のプラズマエッチング工程で予知保全の検証/評価テストを行った。この結果、多くの測定データをLSI側で処理し、良否の状態を学習していくことにより、フォグ処理でも加工プロセスが「正常」であるか「異常」であるかを正しく判定することが可能であることが分かった。ルネサスでは今回の検証結果を踏まえ、人工知能技術を組み合わせたサービスを、いずれは事業として展開して行くことも検討しているという。

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