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» 2016年02月03日 13時00分 UPDATE

デジタル型周波数シンセ採用、ADC不要に:東芝 低消費のBLE向け無線受信アーキテクチャ

東芝は、Bluetooth Low Energy(BLE)向けの無線受信アーキテクチャを開発した。従来のアナログ回路を用いた無線受信機に比べて、消費電力を約10%も削減することが可能となる。

[馬本隆綱,EE Times Japan]

 東芝は2016年2月、Bluetooth Low Energy(BLE)向けの無線受信アーキテクチャを開発したと発表した。従来のアナログ回路を用いた無線受信機に比べて、消費電力を約10%も削減できる。このため、バッテリー駆動の無線機器を、より長い時間使うことが可能になるという。

 新たに開発したBLE向け無線受信アーキテクチャは、大きく2つの特長を持つ。これまでは同相成分と直交成分の2系統のアナログ信号処理回路を用いてデータ復調処理を行ってきた。今回は、周波数シンセサイザーの設定周波数を工夫することにより、この処理を同相成分の1系統のみで実現することができるという。

tm_160202toshiba01.jpg BLE向け受信回路。左が従来方式、右が今回開発した方式 (クリックで拡大) 出典:東芝

 もう1つは、受信機にデジタル型周波数シンセサイザーを用いたことで、復調処理用のA-Dコンバーターを不要とした。周波数シンセサイザーとしての外乱(雑音)除去機能を活用して、デジタル型周波数シンセサイザーのみで受信信号を復調する機能を実現している。

tm_160202toshiba02.jpg 開発したBLE向け無線受信チップのイメージ 出典:東芝

 新たな受信アーキテクチャを開発/採用したことで、信号を復調するための回路ブロックを削減することができる。A-Dコンバーターも不要とするなど、使用する部品点数の削減が可能となった。これらの工夫により、従来のアナログ回路を用いた場合に比べて、消費電力を低減することができるという。開発した技術は、ウェアラブルデバイスやインフラ監視用センサーネットワークシステムへの応用を視野に入れ、早期実用化を目指していく方針だ。

 開発した技術の詳細は、米国サンフランシスコで開催される半導体集積回路技術の国際会議「ISSCC(IEEE International Solid-State Circuits Conference) 2016」(2016年1月31日〜2月4日)で、現地時間2月3日に発表する。

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