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» 2016年02月25日 09時30分 UPDATE

業界関係者に10の質問:5Gの聞きにくい事を聞く (1/3)

第5世代移動通信(5G)に関して、少し聞きにくい事も含めて10個の質問を業界関係者に投げ掛けてみた。

[Junko Yoshida,EE Times]

 テクノロジー業界では現在、第5世代移動通信(5G)モバイルネットワークにより、非常に重要かつ謎めいた課題が提示されている。

 米国の市場調査会社であるForward Conceptsでプレジデントを務めるWill Strauss氏は2016年2月15日の週に、EE Timesの取材に応じ、「インド発祥の寓話(ぐうわ)に、“群盲象を評す”*)いう話があるが、5Gも現在、これと同じような状況にあるのではないだろうか」と述べている。

*)目の見えない人々がゾウの一部分をそれぞれに触り、その感想を話し合うが、それぞれが触ったゾウの部位により、話が食い違い論争となる。その後、何らかの理由からそれぞれ異なる部位の話だったと判明し、争いが収まるという内容の寓話。

 EE Timesは今回、数々の業界観測筋の中から、携帯電話通信事業者(キャリア)の業界団体であるGSMA(GSM Association)でテクノロジー担当ディレクターを務めるDavid Hutton氏と、National Instruments(以下、NI)でRF通信/ソフトウェア無線(SDR)担当ディレクターを務めるJames Kimery氏に話を聞いた。

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 GSMAは、GSMA規格をサポートする携帯通信事業者と関連企業とによる業界団体である。Hutton氏は、「GSMAの使命は、業界全体をユースケースに注力する方向へと導いて、新しい規格を策定し、消費者や企業に恩恵をもたらすことにある。技術の進歩だけに頼って5Gを策定するということがあってはならない」と説明する。

 NIは、自動試験装置(ATE)や仮想ソフトウェア計測器を手掛けるメーカーであり、セルラー業界への参入は比較的遅い方だ。同社は、4Gおよびそれ以前の規格の策定に関しては、これまでほとんど関与してこなかった。しかしKimery氏によると、2010年以降、状況が一変したという。

 5G策定とその試作機の開発が進むにつれ、複雑性が増してくると、NIのソフトウェア無線プラットフォームは、5Gイノベーションに関与している学術研究者や通信機器メーカーのいずれにとっても不可欠なものとなった。

 NIは現在、5Gコミュニティーの中で、さまざまな試験や標準規格に関するミーティングを厳しく監視するオブザーバーとして、独自の位置付けを確立している。中立的な立場から、5Gの進展を直接確認するという。

質問1

 ――5G規格の台頭により、もたらされるメリットは?

 NIのKimery氏によると、5Gによって確実にもたらされる重要なメリットとして、スマートデバイス向けブロードバンドデータと、自動車向けの極めて高い信頼性および超高速/低遅延の通信、膨大な数のコネクテッドデバイスに向けたマシン型通信(MTC:Machine Type Communications)の3つが挙げられるという。

 また、米国の市場調査会社であるTirias Researchの創設者であり主席アナリストを務めるJim McGregor氏は、「5Gの重要な要素の1つとして挙げられるのが、無線LANや、アンライセンス周波数帯、IoTソリューションなどの、高度なキャリアアグリゲーションである」と付け加えた。

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