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ST、BLEで双方向音声通信できるシステムをデモインターフォンやリモコンでの活用を想定(1/2 ページ)

STマイクロエレクトロニクスは、Bluetooth SIGが行った2016年の技術ロードマップに関する発表会で、Bluetooth Low Energy(BLE)による双方向音声通信「BlueVoice」のデモと、BLEとマイコン機能を統合した車載対応ネットワークプロセッサ「BlueNRG-1」の展示を行った。

» 2016年04月01日 11時30分 公開
[庄司智昭EE Times Japan]

 STマイクロエレクトロニクス(ST)は2016年3月、Bluetooth技術の認証団体であるBluetooth SIGが行った2016年の技術ロードマップに関する発表会で、Bluetooth Low Energy(BLE)による双方向音声通信「BlueVoice」のデモ展示を行った。

BLEによる双方向音声通信ができる「BlueVoice」 (クリックで拡大)

 BlueVoiceは、32ビット ARM Cortex-4マイコン「STM32F446RE」、BLEネットワークプロセッサ「BlueNRG」、2個のMEMSマイクアレイ「MP34DT01-M」で構成されている。これらは、いずれもSTの製品である。マイコン開発ボード「Nucleo」上にMEMSマイクとBLE通信用ICを搭載した拡張ボード「X-Nucleo」を組み合わせ、マイクで取得した声に音声圧縮技術を用いることで、BLE上で双方向通信を可能にしているという。

 STは、「Bluetoothクラシックでは音声用のプロトコルがあるため、ヘッドフォンとスマートフォンを活用した双方向の音声通話などができていた。しかし、BLEは低消費電力を重視した仕様となっており、音声用のプロトコルが用意されていない。そのため、片方向での音声通信しかできていなかったが、今回データの圧縮などを工夫することで双方向の音声通信を可能にした」と語る。BLEによる音声伝送に必要なドライバやライブラリも提供しているため、すぐにプロトタイプの開発を行うことができるとした。

双方向音声通信デモの構成 (クリックで拡大) 出典:STマイクロエレクトロニクス

 BlueVoiceは、ウェアラブル端末や音声リモコン、インターフォンに搭載することで、それら機器の利便性向上と低消費電力化が期待される。

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