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15Wワイヤレス給電仕様が公開、2つの新たな方式WPCが策定した「Qi Medium Power」(2/2 ページ)

» 2016年04月12日 11時30分 公開
[庄司智昭EE Times Japan]
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主な6つの制御ステップ

 Qi Medium Powerは、給電するまでに主に6つの制御ステップがある。最初に、デバイスが充電台に載ったことを検出。検出した信号の強度を確認後、Qi認証のデバイスかどうかの確認を行う。ここまでは、Qi Low Powerと同様である。

「Qi Medium Power」の主な6つの制御ステップ (クリックで拡大) 出典:ローム

 認証後、新たに追加されたネゴシエーションステップとキャリブレーションステップの2つの異物検知を行う。ネゴシエーションステップでは、給電前の異物検知を行うことが必須だ(欲しい電力の要求なども行う)。成清氏によると、Qi Medium Power仕様は、ネゴシエーションステップで行う異物検知の方法としてQ値を検知する方法を推奨するが、その他の方法も使用できる。キャリブレーション方式は、低負荷/高負荷の電力量で電力の補正値を決定することで、異物の検知を行う。

2か月以内にインタフェース仕様を公開へ

ロームの主席技術員を務める成清隆氏

 成清氏によると、Qiの認証試験は、WPCが重視する互換性や高い安全性の確保のために、厳しくなっているという。例えば、スマートフォンでいうと、既に登録されている200台のスマートフォンの充電を5分間続けるテストを行う。200台のうち、1台でも不具合があれば認証を取ることができないそうだ。

 なお、「時期ははっきりとお伝えできないが、Qi Medium Powerのインタフェース仕様は、2カ月以内にWPCのWebサイト上に公開できると思う」(成清氏)とした。

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