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» 2016年06月30日 10時30分 UPDATE

空調電力を従来に比べ20%も削減:データセンターの空調、高精度な予測で省エネ (1/2)

富士通研究所は、データセンター内の温度や湿度などを高い精度で予測する技術を開発した。この技術を適用すると空調設備の省エネ運用が可能となり、空調電力を従来に比べて20%削減することが可能になるという。

[馬本隆綱,EE Times Japan]

レイアウト変更などにも柔軟に対応

 富士通研究所は2016年6月、データセンター内の温度や湿度などを高い精度で予測する技術を開発したと発表した。この技術を適用すると空調設備の省エネ運用が可能となり、空調電力を従来に比べて20%削減することができるという。データセンター内の機器出し入れやラック位置の変更などによる空調の変化にも柔軟に対応できる。

 データセンターにおける電力消費量は年々増加しており、全消費電力のなかで1〜2%を占めるようになった。特に、データセンター内で空調設備が占める電力消費量は30〜50%に達しているという。現在でもデータセンター内に設置されたさまざまなセンサー情報に基づき、適切な温湿度管理が行われているが、一定の設定数値を超えると急速冷却などが必要となっていた。

 空調設備の過剰運用を低減するため、自動車やロボット、溶鉱炉などの製造ラインでは、将来の数値を予測するモデルベース空調制御システムが導入されている。ところが、頻繁にレイアウト変更などが行われるデータセンター内では、同じようなモデルベース空調制御システムでは十分な予測精度を確保することが難しかったという。

モデルベース空調制御システムの概念図 出典:富士通研究所
データセンター内の動的な状態変化の例 出典:富士通研究所

 そこで同社は、状態に応じてモデルを構築できるJIT(Just In Time)モデリングを適用して、空調設備のモデルベース制御を行うことにした。ところが従来のJITモデリングだと、データセンターの動的な状況変化を即時に捉えるための情報(測定データ)が十分ではなく、高精度に予測することが困難だった。

適用したJITモデリングの概要 出典:富士通研究所
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