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» 2016年07月12日 09時30分 UPDATE

曲面にフィット、LG製有機ELパネルを採用:有機EL曲面デジタルサイネージ、DNPが導入 (1/2)

大日本印刷(DNP)は、LG製有機ELディスプレイを用いた業務用デジタルサイネージ事業を2016年10月より始める。LGエレクトロニクス・ジャパンはこれを機に、日本市場で有機ELを活用したデジタルサイネージ事業を本格展開する。

[馬本隆綱,EE Times Japan]

臨場感や没入感を体感できる

 大日本印刷(DNP)とLGエレクトロニクス・ジャパンは2016年7月11日、大型有機EL曲面デジタルサイネージに関する記者発表会を東京都内で開催した。DNPはLG製有機ELディスプレイを用いた業務用デジタルサイネージ事業を2016年10月より始める。LGグループはこれを機に、日本市場において有機ELを活用したデジタルサイネージ事業を本格展開する。

 DNPは、同事業を本格展開するため、同社五反田ビルのショールームに、LG製の55型有機ELパネルを24(4×6)枚組み合わせた約225型の曲面デジタルサイネージを設置した。55型有機ELパネルは4枚1セットで用いると4K映像に対応できる画面サイズとなる。今回はこれを6セット組み合わせており、解像度は7680×6480画素となる。映像表示領域寸法は4920×4231×25mm。映像表示領域面積は約20.8m2である。

DNP五反田ビルのショールームに設置された約225型の曲面デジタルサイネージ。有機ELパネルは軽量で薄型なため、形状や設置の柔軟性が高い

日本市場で初設置、世界でも3例目

 LGグループはこれまで、大型有機ELディスプレイを用いた大型曲面デジタルサイネージ装置を韓国の仁川国際空港と南山タワー(ソウル)に設置している。DNPは世界でも3番目の導入事例であり、日本市場では初めてのケースになるという。

 記者発表会には、DNPで常務取締役を務める北島元治氏や、デジタルサイネージ推進本部の本部長を務める閑郁文氏、LGエレクトロニクス・ジャパンの社長を務める李仁奎(イ・インギュ)氏らが出席し、デジタルサイネージ事業への取り組みや日本市場における事業戦略などについて語った。

握手するLGエレクトロニクス・ジャパンの李氏(左)とDNPの北島氏

 デジタルサイネージ装置は、屋外や店頭、公共空間、交通機関などに設置され、企業のブランディングや販売促進、広告、災害・緊急時の情報提供など、さまざまな目的で利用されている。こうした中でDNPは、デジタルサイネージ事業として、機器の販売、供給にとどまらず、コンサルティングや設置、施工、コンテンツ制作および、配信、運用、保守まで、総合的に支援するサービス体制を整えている。

有機ELの強み、「漆黒」を表現

 同社五反田ビルのショールームに導入した最新の曲面デジタルサイネージは、アーチ状の曲面対応となっている。桜や雪、落ち葉などの映像シーンでは、空から舞い落ちる演出を可能とした。これによって視聴者は、臨場感や没入感を体感できるという。また、液晶ディスプレイに比べて、「漆黒」などの色表現力に優れ、コントラスト比は100万対1以上、応答速度は約1000倍以上といった特長がある。DNPの北島氏は、「柔軟なディスプレイ装置のデザインと、高画質な映像コンテンツを実現できる」と、大型有機ELを用いた曲面デジタルサイネージの特長を話す。

 なお、製品化時における曲面デジタルサイネージの価格は未定だが、目安として同等サイズの液晶ディスプレイを用いた場合に比べて、当初は3〜4倍の価格を想定している。消費電力はほぼ同等と見込む。輝度は約400nitである。

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