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» 2016年07月15日 11時30分 UPDATE

ノキアの取り組みで探る5G最前線(2):最初の照準は東京五輪、5G開発を加速する日本勢 (1/3)

本連載では、5G(第5世代移動通信)の開発が進んでいる5つの国/地域に焦点を当て、その最前線をノキアの視点でお届けする。第2回となる今回は日本を取り上げる。2020年の東京オリンピックを控え、5Gの商用化に向けた議論が加速してきている。

[ノキア,EE Times Japan]

「ノキアの取り組みで探る5G最前線」連載バックナンバー一覧

日本のトラヒックは、まだ伸びる?

 日本では1990年代の前半に第2世代のPDC技術が導入されて以来、ほぼ10年周期で新たな世代のシステムが導入されてきた(図1)。通信システムの進化とともに、エンドユーザーに提供されるサービスも進化している。2000年代の前半には3G(第3世代移動通信)システムの普及とともに、NTTドコモの「iモード」に代表されるような、携帯電話によるIP接続サービスが爆発的に普及し、携帯電話は単なる通話のための道具ではなく、情報端末として活用されるようになった。

図1:携帯電話サービスの「世代」(クリックで拡大)

 そしてLTEの普及とともにスマートフォンが広く浸透し、最近では移動しながら動画を見るような生活も多くの人々の間で既に定着している。

 携帯端末を通じて提供されるコンテンツがリッチになるほど、当然ながらデータ量も増加する。総務省の統計データによると、2016年3月時点での国内の月間移動通信トラヒックは合計で44万4832TB(テラバイト)に達した。1年前に比べると1.4倍に増加していて、この5年間では約13倍に増えたことになる(図2)。

図2:日本国内の月間移動通信トラヒックの推移(クリックで拡大)

 一方、MM総研の調べによると、2015年3月末時点での国内スマートフォン普及率は、契約数ベースで約54%である。この値は先進国の中でみるとそれほど高い値とはいえないが、逆に考えると今後さらにスマートフォンの数が増大する伸びしろがあるともいえる。つまり、引き続き通信トラヒックは増加の一途をたどると考えられるのだ。

 そして、モバイルネットワークの進化を10年周期で考えると、次の進化の時期として考えられるのがまさに2020年であり、5G(第5世代移動通信)の登場とともに新たなサービスが生まれることが期待されている。

 5Gでは従来の移動通信技術の進化と同様、さらに高速大容量な通信を可能にすることが求められるが、それに加え、IoT(モノのインターネット)と呼ばれる全てのモノがつながる世界を実現するためのさまざまなユースケースへの対応が求められている。具体的に言うと、センサーネットワークなどの膨大な数のデバイスをわずかな消費電力で接続できるようにする技術や、ミッションクリティカルなアプリケーションに対応できる超低遅延ネットワークといったものである。これらの5Gネットワークにおける新たな特性により、これまでになかった新たなユースケースや、新しいビジネスモデルの創出が期待されている。

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