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8K TVソリューション、チップセットで提案小型で電力消費の低減を可能に

ソシオネクストは、「CEATEC JAPAN 2016」において、最新のLSIチップセットを用いた高精細8Kの映像向けソリューションなどを紹介した。

» 2016年10月06日 14時30分 公開
[馬本隆綱EE Times Japan]

試験放送中の4K放送も会場で受信

 ソシオネクストは、「CEATEC JAPAN 2016」(2016年10月4〜7日、千葉・幕張メッセ)において、2K/4Kから高精細8Kまでの映像向けソリューションを中心に、最新の映像/イメージング技術を紹介した。

 8K TVソリューションを紹介するコーナーでは、会場に設置した8Kカメラを用い、撮影した映像をリアルタイムにエンコードして伝送。受信した映像をデコードしてディスプレイ装置に表示するデモを行った。

8K TVソリューションのデモの模様

 エンコーダー装置に内蔵しているエンコーダーボードには、4K/60p映像をHEVC/H.265により、リアルタイムエンコードできるLSI「MB86M31」を4個搭載し、連携動作させている。これらのLSIにより、8K映像を4分割して処理したあと同期をとって出力することでリアルタイムにエンコードすることを可能とした。デコーダー装置側には、HEVC符号化方式に対応した8K映像のデコードを1チップで処理できるLSI「SCH801A」を搭載した。エンコードやデコードの処理に必要な専用のLSIを開発したことで、CPUやFPGAを用いて同等の処理を行う場合に比べて、消費電力やチップ数の節減が可能になるという。

 「従来から、富士通はエンコーダー技術に強みを持ち、パナソニックはデコーダーなど受信側の技術で強みを発揮してきた。両社の半導体設計部門が一緒になり、それぞれの強みを持ち寄り統合することで、8K TVソリューションを早期に実現することができた」(説明員)と話す。

 また、高度広帯域衛星デジタル放送向けソリューションのデモも行い、NHKの試験放送を受信して会場のディスプレイに表示した。この受信システムには、高度広帯域衛星デジタル放送方式(ISDB-S3)および複数搬送波伝送方式(ITU-T J.183)の両方式に対応したデジタル放送復調LSI「SC1501A」を搭載しているという。

 なお、これらのソリューションは、優れた技術を表彰する「CEATEC AWARD 2016」の「テクノロジ・ソフトウェアイノベーション部門」でグランプリを獲得した。

CEATEC JAPAN 2016(シーテック ジャパン 2016)

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