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» 2016年12月28日 09時30分 UPDATE

Over the AI ―― AIの向こう側に(6):時をかける人工知能 〜たった1つの数値で結果から原因に遡る (9/11)

[江端智一,EE Times Japan]

アンケート結果を分かりやすい表示に変える

 では、次の事例に入ります。

 次は、「結婚を計算する」シリーズにおいて、ベイジアンネットワークを使って、「人工的な出産技術」に対する読者の皆さんの心の中を観察した事例です。

 読者の皆さんには、以下のような5つだけの、単純で、直接的で、そして遠慮のない質問に対する回答をお願いしました。

 頂いたアンケート結果の表は以下の通りですが、正直、この表をどんなに眺めていても、何も見えてはきません。

 そして、世間一般のアンケート結果とは、大抵の場合こういう形になっており、アンケート結果の分析とは、どこからどう手を付けたら良いのか、さっぱり分からないものなのです。

 ところが、これのアンケート結果のcsvファイルをBAYONETに突っ込むだけで、解析作業のほとんどは終わったも同然です(本当に、これ以外のファイルはいりません)。

 BAYONETは、アンケート回答者の属性(性別、年齢、既婚/未婚)および質問事項のそれぞれを、ノードとしてポコポコと自動生成します。私は、そのノードの間を自分の望む結果が得られるように、矢印を引く作業をしただけです。

 しかし、このベイジアンネットワーク(のツール*))を使うと、例えば、こんなことが一瞬に分かってしまいます。

*)BAYONETは、申請すれば1カ月間の無料ライセンスをもらますので、興味のある人はお試しください。

(1)人工生殖に対して、「よく分からない」と回答している人は、どんなタイプの人か?


(2)人工生殖に対して、賛成の意見を表明しているのは、どんなタイプの人か?

とまあ、こんな風に、あっという間に、分かりにくいアンケート結果の中身を、丸裸にしてくれる、私にとっては「魔法の"人工知能技術"」なのです。

 これ以外にも、これまで、もう1つの連載「世界を「数字」で回してみよう」では、読者の皆さん(のアンケート結果)と、ベイジアンネットワークと私の連合チームで、以下の結論を定量的(×観念的)に導き出してきました

 これからも私は、このベイジアンネットワークという武器を使って、世の中の比較的ど〜でもいい(偉い学者さんや研究員がテーマにしないような、日常の出来事の)数字を、どんどん「見える化」していくつもりです。

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