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» 2017年01月20日 13時30分 UPDATE

ウェアラブルEXPO:静止電流が260nAの電源IC、SIIが3月に量産へ

エスアイアイ・セミコンダクタ(SII)は、2017年1月18〜20日に開催している「第3回 ウェアラブルEXPO」で、開発中の同期整流型 降圧スイッチングレギュレーター「S-85S1A/85S1Pシリーズ」や、エナジーハーベスト用電源IC「S-8880A」などを展示した。

[庄司智昭,EE Times Japan]

バッテリー駆動時間を最大2.5倍向上

 エスアイアイ・セミコンダクタ(SII)は、2017年1月18〜20日に開催している「第3回 ウェアラブルEXPO」で、同期整流型の降圧スイッチングレギュレーター「S-85S1A/85S1Pシリーズ」などを展示した。同製品の特長は、超低消費電流と強調する。静止時の電流は260nA、100μA負荷時の効率は90.3%を実現した。一般的なレギュレーターと比較すると、バッテリー駆動時間を最大2.5倍に向上するという。

 同社商品開発一部の和気宏樹氏は「ウェアラブル端末は、1時間に1度データのやりとりを行うなど軽負荷で使用するシチュエーションが多い。つまり静止時の消費電流が、バッテリー駆動時間に重要な指標となる。一般的なDC-DCレギュレーターの静止電流は数十マイクロアンペア、性能が良くても数マイクロアンペアである。260nAの静止電流は、業界最小クラスではないだろうかか」と語る。

コンセプトとして展示した「S-85S1A」を用いたウェアラブル端末 (クリックで拡大)

 スイッチングには、高速な応答特性を実現するCOT(Constant On Time)制御方式を採用。同社が時計用ICで培ってきたローパワー技術をCOT制御方式と組み合わせることで、超消費電流を実現できたという。低電圧誤動作防止やサーマルシャットダウン、過電流制限、自動復帰型短絡保護、ソフトスタートなどの保護機能も搭載している。

 入力電圧は2.2〜5.5V、出力電圧は0.7〜3.9V、出力電流は200mAである。スイッチング周波数は1.0MHz。S-85S1Aシリーズのサイズは1.57×1.80×0.5mmでSNT-6Aパッケージ、85S1Pシリーズは1.97×2.46×0.5mmでSNT-8Aパッケージを採用した。

 和気氏は「ウェアラブル端末だけでなく、バッテリーの駆動時間を長くしたいIoT機器にも貢献する」と語る。現在開発中としており、2017年3月の量産開始予定だ。

300〜350mVの入力電圧に対応

回路イメージ (クリックで拡大) 出典:SII

 同社は、同じく開発中のエナジーハーベスト用電源IC「S-8880Aシリーズ」も展示している。一般的な昇圧コンバーターの前に置き、太陽光や振動などエナジーハーベスト技術から得られた微弱な電力をためることで、昇圧DC-DCコンバーターを起動させるICだ。

 独自の回路方式とSOI技術を採用し、数十マイクロワットでの起動を可能にしている。和気氏によると、一般的な昇圧コンバーターは800mVの入力電圧がないと起動できないが、同製品は300〜350mVの入力電圧に対応した。2017年4月の量産開始を予定する。

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