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» 2017年02月24日 10時30分 UPDATE

KDDIが実施:5G実証実験で、28GHz帯のハンドオーバーに成功 (1/2)

5G(第5世代移動通信)の実証実験において、KDDIが28GHz帯を使ったハンドオーバーに成功した。端末を搭載した自動車で市街地や高速道路を走行し、複数の基地局間でシームレスに切り替えられたという。KDDIは、セコムと共同で5G実証実験を進めることも発表した。

[村尾麻悠子,EE Times Japan]

28GHz帯のハンドオーバーに成功

 5G(第5世代移動通信)は、2020年の一部商用化の開始を目指し、国内でも活発に研究開発が進められている。通信事業者は通信機器メーカーなどと提携し、5Gの実証実験を始めているが、KDDIは2017年2月22日、28GHz帯(帯域幅は800MHz)を使った5G向け実証実験において、ハンドオーバー(ローミング)に成功したと発表した。「国内初」(同社)だとする。

 実証実験には、Samsung Electronics*)の基地局を使用した。端末を取り付けた自動車で東京都内の一般道路や高速道路を走り、複数の基地局間でのハンドオーバーに成功した。走行中のスループットは最大で3.7Gビット/秒(Gbps)だったという。

*)Samsung Electronicsは、5Gで候補になっている周波数帯のうち、主に28GHzを利用して研究開発を行っている。

ビームトラッキングの品質を安定させる

KDDIの松永彰氏

 28GHz帯のように高い周波数帯域では電波が飛びにくくなるため、電波を絞って遠くまで届けるビームフォーミング技術が重要になる。さらに、ユーザーの移動に合わせてそのビームを追随させること(ビームトラッキング)も必要だ。KDDIの技術開発本部でシニアディレクターを務める松永彰氏は、「ビームトラッキングしながら、基地局を切り替えるというのが、これまでは技術的に困難だった。今回の実証実験では、ビームトラッキングの品質を安定させることで、28GHz帯におけるハンドオーバーを成功させた」と説明した。「5Gで実際に使われる可能性のある28GHz帯を使い、市街地や高速道路など実環境に近いところでハンドオーバーに成功したことが重要だ」(同氏)

左=実証実験に使った移動端末(自動車の上部に取り付けている)/右=ベースバンドユニット(写真左)と、アンテナを内蔵した基地局RFユニット。アンテナの構成は2×2 MIMOで、変調方式は64QAMである(クリックで拡大)

 KDDIは、EricssonやNokia、Huaweiなどとも提携していて、2020年の一部商用化を目指し、今後も実証実験を進めていく予定だという。ただし、松永氏は具体的な実験内容については言及せず、「公開できる範囲で順次、公開していく」とだけ述べた。

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