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首都大学東京、導電性ポリマーの精密合成法開発光機能材料開発の基盤技術(2/2 ページ)

» 2017年03月30日 09時30分 公開
[馬本隆綱EE Times Japan]
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π共役ポリマーの末端に異なる官能基をほぼ100%導入

 もう一方の末端は、反応しやすい芳香族ビニル基である。このことから、既存の反応で容易に官能基の変換及び導入が行えるという。これらの方法を用いて、π共役ポリマーの2つの末端に、異なる官能基をほぼ100%の確率で導入することに成功した。

 研究チームは、合成したポリマーの発光特性を測定した。その結果、光の強度や色が末端官能基の種類によって異なることが分かった。末端官能基とπ共役ポリマーとの相互作用によるもので、π共役ポリマー単独では観測することのできない発光特性だという。

 今回の研究成果は、ポリマーの特性と末端官能基との関係性を詳細に解明しただけでなく、他の材料との接合や固定化、複合化や集積化も含めたより緻密な材料設計の可能性を広げた、とみられている。

今回開発した手法の特長 出典:首都大学東京、科学技術振興機構(JST)

 なお、研究成果の詳細は、ドイツ化学会誌「Angewandte Chemie International Edition」のオンライン版で公開される。

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